読書が大好きな主婦の読書記録です☆
年間100作品読破を目指して日々読書に明け暮れ、本を通して感じた事や感動を忘れたくないので、記録として綴っています(*^。^*)
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染井為人『悪い夏』

 

*あらすじ*
37回横溝正史ミステリ大賞優秀賞受賞! 迫真の犯罪小説。

26歳の守は地方都市の社会福祉事務所で、生活保護受給者(ケース)のもとを回るケースワーカーとして働いていた。曲者ぞろいのケースを相手に忙殺されていたその夏、守は同僚が生活保護の打ち切りをチラつかせ、ケースである22歳の女性に肉体関係を迫っていることを知る。真相を確かめるために守は女性のもとを訪ねるが、やがて脅迫事件は形を変え、社会のドン底で暮らす人々を巻き込んでいく。生活保護を不正受給する小悪党、貧困にあえぐシングルマザー、東京進出をもくろむ地方ヤクザ。負のスパイラルは加速し、ついには凄絶な悲劇へと突き進む――。

 

*感想*

お・も・し・ろ・かったー!!

ワタクシですね、体調管理のために毎日深夜0時には寝るようにしているのですが、昨夜はもうどうしても本書を読み切りたくて夜中の1時半まで読んでしまいましたよ!眠気も吹っ飛ぶ疾走感と面白さでした!しかも読み終えて本作が著者の初の文芸書になるみたいで、その才能にびっくりしました(((o(*゚▽゚*)o)))

 

本書は「生活保護費の不正受給」を軸に、受給者に肉体関係を強要するケースワーカー、不正受給者から金を巻き上げてシノギにしようとするヤクザ、本当に生活に困窮していて生活保護を必要とする母子たちの群像劇となっています。

物語は序盤から肉体関係を強要するケースワーカーの件とヤクザが絡み始めるので、一気に最高速度で物語が展開され、あっという間に本書の虜になってしまいました!その疾走感たるや、まるでスタートから1.56秒で時速180キロに達するジェットコースター『ドドンパ』の様!しかし本書の凄さは、そんな最高速度で展開していく中にもしっかり生活保護制度の弱点や盲点、そして不正受給やクスリに手を出す人間の弱さなどを詳細に矛盾なく描いているところだと思いました。

 

一番の主人公だと思われる佐々木守が愛美に惚れていく様子、上手くいって自分に自信を持つ様子、そしてその後の壊れていく様子…描写と展開が秀逸すぎて、読んでいて本当に胸が痛かったです… そして守の変化により本当に貧困にあえぐ母子の運命が狂ってしまうという負のスパイラルで、「ここ(守)と、ここ(古川母子)をこう繋げるのかー!!」とただのいち読者である私が頭を抱えて苦悶してしまいました…(:_;)

 

本書はズバリ悲しい物語です。救いのない話が苦手な人には辛い物語かもしれません。しかし我が国の生活保護制度の在り方について考えさせられますし、本書ラストの主要登場人物たちが集結して大乱闘(?)を繰る広げるさまは、新人作家とは思えない筆力で見事なものなので、是非多くの方々に読んでもらいたいです!!

 

染井さん、楽しみながらも考えさせられる物語をありがとうございました!他の作品も絶対に読みますねー!!

 



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