読書が大好きな主婦の読書記録です☆
年間100作品読破を目指して日々読書に明け暮れ、本を通して感じた事や感動を忘れたくないので、記録として綴っています(*^。^*)
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東山彰良 『流』

 

 

 

*あらすじ*

1975年、台北。内戦で敗れ、台湾に渡った不死身の祖父は殺された。誰に、どんな理由で?無軌道に過ごす十七歳の葉秋生は、自らのルーツをたどる旅に出る。台湾から日本、そしてすべての答えが待つ大陸へ。激動の歴史に刻まれた一家の流浪と決断の軌跡をダイナミックに描く一大青春小説。直木賞受賞作。

 

*感想*

本書は2015年第153回直木賞作品なのですが、この153回に又吉直樹さん羽田圭介さんが芥川賞を受賞されていたことから、世間的には芥川賞の方が脚光を浴びていた記憶があります… いや、でも、東山さん!随分遅くなってしまいましたが、ちゃんと覚えていましたよ!この作品のことも、直木賞受賞のことも!3年遅くなってしまいましたが、直木賞受賞おめでとうございます(^^)/

 

そしてやっと読ませて頂きましたが… 

これは… これは…

とても良い作品でした!!(:_;)

台湾に住む葉秋生(イエ チョウシェン)の、17歳からの人生を描いた物語なのですが、戦争の歴史と家族の歴史に縛られ翻弄されながらも、懸命に生きてゆく姿が不器用で切なく、でもそこにとても人間味があって、まるで自分が葉秋生の人生に関わっているかの様に、一心に読みふけってしまいました。

 

本書をめくると、まず「主な登場人物」一覧が出てくるのですが、そこに記載されている名前が「葉秋生(イエ チョウシェン)」「趙戦雄(ジャオ ジャンション)」など日本人には馴染みのないもの、更には第1章から「蒋介石」「毛沢東」など、政治と戦争の話がグイグイ綴られるので、正直最初は本書を読み切れる自信がありませんでした(>_<) しかも暴力シーンも多々あるしで… 

でもね、東山さんの文章がとても読みやすくて、シリアスな場面はとことんシリアスなのに、ちょっと息を抜けるようなシーンでは「クスっ」となるような言い回しもあったりして、気が付いたらどっぷりと本書の世界に入り込んでいました。東山さんの文章と構成は「明らかに(ウケや涙を)狙っている感じがないのに、笑えたり涙が出たり感情を揺さぶられて、言葉を操るプロ、そのものでした。

 

私が感動した文章は幾つかありましたが特に

P.220「人には成長しなければならない部分と、どうしたって成長できない部分と、成長してはいけない部分があると思う。この混合の比率が人格である」

 

P.352「わたしたちは魚なのだ。だから、どんなに泣いても、涙なんか見えるはずもない。彼女の涙は流れ落ちる間もなく、水に洗われてゆく。それをわたしはずっと見て見ぬふりをしてきたのだ。」

 

この2個所でした。

 

そして“これは東山マジックなのでは!?”と思ったのですが、

後者(P.352)の魚の方を読むと、本書冒頭に綴られている

 

魚が言いました…わたしは水のなかで暮らしているのだから

あなたにはわたしの涙が見えません

王璇「魚問」より

 

の意味がなんとなく理解できるようになり、つまりそれは「大人へと成長することにより、自分の本当の感情を表に出さなくなる(水の中で泣いて、相手に涙を見せなくなる)」

でもそれは前者(P.220)で綴られた「成長しなければならない部分」だったのですか?「成長してはいけない部分」だったのではないですか?

 

と、私の中ではリンクしていったのです。

どうだろう… 考えすぎかな…?

でも、そう考えてしまう程に、東山さんの綴る文章はエモーショナルで、全ての文章に意味があった様に感じました。

 

台湾と中国の歴史に疎い私でもとても楽しめた作品なので、私と同じく歴史をよくは知らない方にも是非読んで頂きたいし、歴史に興味がある人ならもっと楽しめると思うので是非読んでみてほしいです〜☆

台湾・中国名を覚えるのは大変だと思うけどファイトだよ〜!



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