読書が大好きな主婦の読書記録です☆
年間100作品読破を目指して日々読書に明け暮れ、本を通して感じた事や感動を忘れたくないので、記録として綴っています(*^。^*)
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湊かなえ 『未来』

*あらすじ*

「こんにちは、章子。わたしは20年後のあなたです」ある日、突然届いた一通の手紙。
送り主は未来の自分だという……。

父親を亡くし、自分の世界に籠りがちな母親と2人で暮らす章子は、未来の章子からの手紙通り、悲しみを乗り越え、そして明るい未来が待っているのだろうか…

 

 

*感想*

私の周りには「湊さんの作品は、読後辛くなるので読めない」という人がいるのですが、今回も「間違いなく辛くなります!」と断言できる作品でした。

 

いじめ、自殺、他殺、性的虐待、売春強要、親の離婚、親の失踪、親の早死、DVなどなど… 不幸エピソードのフルコース過ぎて、逆に現実味が減ってしまっていたとすら思える、ドロドロした作品でしたので…。

『未来』というタイトルから、“明るい未来や希望”を思い描いて読み始めた人はきっとショックを受けると思います、ご注意下さい

 

物語は、主人公の章子(10歳)が父親を亡くし、そして学校生活でも上手くいっていない時に、20年後の章子(30歳)から「20年後のあなたは、むねをはって幸せだと言える人生を歩んでいます。がんばれ、章子!」という応援のお手紙をもらうところから始まります。

ただの応援手紙だと、誰かの悪戯なのかとも思ってしまうのですが、そこには章子自身ではないと知らないエピソードなども書かれていて、この手紙は本当に未来から届いたのではないかと思わされました!

そして、本当に未来から届いた手紙だと信じた10歳の章子が、30歳の章子へお返事を綴る形式で物語が進行していきます。つまり、湊さんの十八番の「独白形式」でね。

 

で、そこから10歳の章子の人生と、章子に関わる人々の人生がそれぞれ綴られていくのですが… もうそれが酷い、酷い、酷いのですよっ!!冒頭でも述べた通り、不幸エピのオンパレード

ここでは誰が具体的にどういう被害にあったのかは書きませんが、その不幸エピのオンパレードについては一言物申させてください!

 

よく自分の生み出した作品は”子供みたいもの“というような言葉を聞くことがあるけれど、湊さんは自分の生み出した登場人物たちをこんなに不幸にさせて辛くないのかな?例えば戦時中の小説とかで、登場人物たちが辛い思いをするのは「現実に起きてしまった歴史」として読者に伝えたいという著者の思いを感じることができるのだけれど、今回のような、ただただ登場人物たちがいじめられ、蹂躙され、絶望を感じさせられることにどんな意味があるのだろうか?と思いました。確かに現実にいじめや性的虐待などはあるでしょう、しかし本書では、複数の少年少女たちが同じような性的虐待を受けていたり、親を亡くしていたりする重複した設定で、ただただ物語をよりグロテスクにして、少年少女たちをより不幸に貶めるために与えた設定としか感じられず、私には気持ちの良くない小説だったのです。

 

本書で著者自身も書いているじゃないですか

 

言葉には人を慰める力がある。心を強くする力がある。勇気を与える力がある。癒し、励まし、愛を伝える事もできる。

だけど、口から出た言葉は目に見えない。すぐに消えてしまう。耳の奥に、頭の芯に、焼き付けておきたい言葉でさえも、時が過ぎれば曖昧な姿に変わり果ててしまう。

だからこそ、人は昔から、大切な事は書いて残す。言葉を形あるものにするために。永遠のものにするために。

P15.から抜粋)

 

そう書いているのにーーー!

何故湊さんは登場人物達をそんなに苦しめるの(;_:)

 

ううう… 章子の未来が気になってほぼ一気読みだったけれど、読んでいて辛く苦しく、そして私には納得のできない作品でした… 



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