読書が大好きな主婦の読書記録です☆
年間100作品読破を目指して日々読書に明け暮れ、本を通して感じた事や感動を忘れたくないので、記録として綴っています(*^。^*)
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中山七里 『ヒポクラテスの誓い』


*あらすじ*
栂野真琴(つがのまこと)は浦和医大の研修医。単位不足のため、法医学教室に入ることになった。真琴を出迎えたのは法医学の権威・光崎藤次郎教授と「死体好き」な外国人准教授キャシー。傲岸不遜な光崎だが、解剖の腕と死因を突き止めることにかけては超一流。光崎の信念に触れた真琴は次第に法医学にのめりこんでいく。彼が関心を抱く遺体には敗血症や気管支炎、肺炎といった既往症が必ずあった。「管轄内で既往症のある遺体が出たら教えろ」という。なぜ光崎はそこにこだわるのか―。
解剖医の矜持と新人研修医の情熱が、隠された真実を導き出す―

*感想*
「あなた、死体はお好き?」
という衝撃的な一文から始まる本書。法医学教室を舞台に、死因の真相究明を連作短編というスタイルで描いた作品でした病院

本書には5話の短編が収録されているのですが、全話まるで水戸黄門の如くに同じ展開をします。
1.死体がでる
2.検視官・監察医・医師の判断により事件性のない死体で解剖の必要はないと判断される
3.光崎教授が解剖の必要があると主張する
4.どうにか遺族を説得して解剖した結果、新事実が判明する

この展開だけを読むと毎回お決まりの流れで読んでいて飽きそうに思うかもしれませんが、主人公真琴の成長と、光崎教授の他人に明かさない秘密が進化しながら描かれていくので、長編小説の様にも楽しめましたるんるんあと個人的には古手川刑事と真琴の関係も気になったりしてね…ラブ だって最初は古手川に苦手意識を持っていた真琴が、4話目では古手川のスボンに顔を押し当てて泣いてしまうシーンがあるのですよ!!それって普通心を許している間柄じゃないとできないですよねてれちゃう

そして言葉の応酬も秀逸でした。唯我独尊、または傲岸不遜ともいえる、解剖医学の巨匠(光崎)の思考と言葉は凡人には決して口答えできない弾丸ぶりで圧巻でした!そこにまた外国人准教授キャシーのスパイス的日本語も入り、心をえぐる深さとユーモアのある文章が多く素晴らしかったです桜

しかし展開も文章も素晴らしかったのだけれど、光崎がその死体を絶対に解剖したいと思うに至った経緯(いつの時点でそう思ったのか?その根拠は?)と、ラストの医学的種明かしが素人である私にも少々無理矢理感を感じてしまったので、今回は星4つにさせてもらいました。
「それだけで充分じゃないか。人が人を信用する理由なんて」(P121.古手川のセリフ)
と私も光崎教授を信用・信頼したいところだったのですがね(笑)たらーっ

本書は本書で完結しているのだけれど、真琴はまだ研修医のままですし、古手川刑事とも少し距離を縮めてきている気もするので続編を楽しみにしていまーすラッキー

ちなみに「ヒポクラテスの誓い」とは、医学の父ヒポクラテスがギリシア神への宣誓文として謳ったもので、医大と名がついているところには大体一枚はどこかに掲示してある文のことだそうです。

純粋に面白い1冊でした。医学や解剖に興味ない方でも絶対に楽しめる作品ですよ〜ポッ


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