読書が大好きな主婦の読書記録です☆
年間100作品読破を目指して日々読書に明け暮れ、本を通して感じた事や感動を忘れたくないので、記録として綴っています(*^。^*)
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中山七里 『テミスの剣』


*あらすじ*
昭和五十九年、台風の夜。埼玉県浦和市で不動産会社経営の夫婦が殺された。浦和署の若手刑事・渡瀬は、ベテラン刑事の鳴海とコンビを組み、楠木青年への苛烈な聴取の結果、犯行の自白を得るが、楠木は、裁判で供述を一転。しかし、死刑が確定し、楠木は獄中で自殺してしまう。事件から五年後の平成元年の冬。管内で発生した窃盗事件をきっかけに、渡瀬は、昭和五十九年の強盗殺人の真犯人が他にいる可能性に気づく。渡瀬は、警察内部の激しい妨害と戦いながら、過去の事件を洗い直していくが…。中山ファンにはおなじみの渡瀬警部が「刑事の鬼」になるまでの前日譚。『どんでん返しの帝王』の異名をとる中山七里が、満を持して「司法制度」と「冤罪」という、大きなテーマに挑む。

*感想*
364ページという少ないページ数にも関わらず、「司法制度」「冤罪」「ミステリー」「どんでん返し」という豊富な内容をバランス良く盛り込んだ傑作でしたぴかぴか。その絶妙な匙加減のおかげで、被害者と被害者遺族が受ける苦痛を激しく感じられ胸が痛くなったし、司法制度に物申す文章は骨太でアツくて考えさせられ、中山作品で過去最高に面白かったです!!

まずタイトルにもなっている「テミスの剣」の意味なのですが、これは最高裁一階大ホールに鎮座する“法の女神テミス”が右手に剣を持っていることからつけられたようです。ただテミスは剣だけではなく、左手には秤を持っていることから「剣は力を意味し、秤は正邪を測る正義を意味している(力なき正義は無力であり、正義なき力は暴力である)」という深いものでした。
「警察、検察、裁判所は罪人を捕え、裁く権力を与えられている。しかしそれがもしも冤罪だったならば…そう、ただの暴力である。
それが冤罪だったと気が付いた時、それを世の中に公表しようとも、それが他者からの圧力で隠ぺいされてしまったら… そう、力のない正義は無力。」
というこのテミス像のいわんとすることを本編でまざまざと感じさせられ、人が人を裁くということが、神の領域の話で非常に難しいことだと理解できました。

とまぁ、ずらずら書いてしまいましたが、とにかく本書面白いですラブラブ。中山作品を読んだことある方ならばご存じの渡瀬刑事がどういう過去を過ごしてきたのかもよくわかりますし、そうでなくとも、ミステリーがしっかりしていて楽しめるので読んでみてください。ちょっと若い人には退屈に感じてしまうかもしれない硬い文章が続く箇所もありますが、かなり良いことが書いてありますよ 私のおすすめ文はこちら↓

『無軌道は若さの代名詞だ。だから若者の多くはまず自分の羅針盤だけを頼りに走る。そして羅針盤の粗さゆえに惑い、迷う。迷った挙句に灯台の灯を探し求める。稚拙だから迷うのではない。生きることに真摯だから迷うのだ。』


迷いながらもがんばって生きていこうねぴかぴか


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