読書が大好きな主婦の読書記録です☆
年間100作品読破を目指して日々読書に明け暮れ、本を通して感じた事や感動を忘れたくないので、記録として綴っています(*^。^*)
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東野圭吾 『虚ろな十字架』


*あらすじ*
別れた妻が殺された。もし、あのとき離婚していなければ、私はまた、遺族になるところだった──。
愛する娘と、その後別れた妻を殺害された中原は、元妻殺害犯への死刑求刑裁判に向けて動き出そうとしていた。しかし犯人の供述には不可解な点もあり、徐々に見え始めてくる想像を超えた全貌… 
東野圭吾にしか書けない圧倒的な密度と、予想もつかない展開。
私たちはまた、答えの出ない問いに立ち尽くす。

*感想*
「さまよう刃」「手紙」という作品で、被害者遺族の心情、真の贖罪、死刑制度の賛否などを描いてきた著者。本書もそういう系統なのですが、東野巨匠は今回も読ませてくれましたよ〜!!ラブラブ(もう巨匠と呼ばせてくださいラブラブ!!)本書も無駄な文章が一切なく、そして展開が程よく速いため飽きずに一気読みしちゃう作品で、本当に一晩で読んでしまいました桜
東野巨匠だけでなく、その3点(被害者遺族の心情、真の贖罪、死刑制度の賛否)を盛り込んだミステリー小説は数多くあるかと思いますが(私の知っている限りでは雫井脩介「検察側の証人」薬丸岳「天使のナイフ」などが近いかな)、本書はもちろんどの既存作品とも違う視点と構成で描かれているので、「またか」とか「使い古されたネタ」とは一切感じなかったし、それどころか更に真の贖罪の意味と死刑制度の賛否について考えさせられた傑作でしたぴかぴか

皆さんはもしも自分の大切な人が殺害されたら犯人に何を望みますか?
私ならやはり「命をもって償う」という意味で極刑を求めるかもしれません。でも本書では「死刑=真の贖罪」ではないことが語られ、
『死刑は無力です』

と読者も納得することと思います。しかし現実には再犯率の高さも問題になっていることから
『人を殺せば死刑−そのようにさだめる最大のメリットは、その犯人にはもう誰も殺されないということだ。』

という強い文章で、読者にも簡単には結論を出せない展開が続きます。(←その考えさせられている状況が私にはとても心地良いてれちゃう!)

本書には殺害動機の違う殺人犯が3人登場してくるので、学生のディベートにも使える作品だと思いました
(ここから少しネタバレなのでお気を付け下さい。)
出所中に金ほしさに強盗殺人(被害者は8歳少女)服役するも反省の色なし。
家族を守りたくて短絡的に殺人を起こし、家族の事情一切を背負い自首。
幼すぎて事態を解決できずに殺人を犯し、その後の人生を苦しみ、自分なりに償いをしている。

どの殺人犯も一律で死刑にすべきだと思いますか?
そしてラストの花恵の悲痛な叫び。あれは確かに自分勝手ではあるし、犯した罪は償うべきだけれども、浜岡小夜子が他人の家庭を壊す(良く言えば更生させる)までに踏み込むべきだったのかどうか…

本当に悩まされて面白かったので自分なりに死刑制度や本書に盛り込まれている倫理問題の結論を出したいとも思ったのだけれど、それこそやっぱり『人間なんぞに完璧な審判は不可能。』と今は実感しています。

あなたなりの結論考えてみませんか?本書絶対に考えさせられます。面白いです!さすが東野巨匠ですぴかぴかてれちゃう


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