読書が大好きな主婦の読書記録です☆
年間100作品読破を目指して日々読書に明け暮れ、本を通して感じた事や感動を忘れたくないので、記録として綴っています(*^。^*)
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雫井脩介 『検察側の罪人』


*あらすじ*
検事は何を信じ、何を間違えたのか―。
東京地検のベテラン検事・最上毅と同じ刑事部に、教官時代の教え子、沖野啓一郎が配属されてきた。ある日、大田区で老夫婦刺殺事件が起きる。捜査に立ち会った最上は、一人の容疑者の名前に気づいた。すでに時効となった殺人事件の重要参考人と当時目されていた人物だった。男が今回の事件の犯人であるならば、最上は今度こそ法の裁きを受けさせると決意するが、沖野が捜査に疑問を持ちはじめる。

*感想*
『正義とはこんなにいびつで、こんなに訳の分からないものなのか。』
本書は『正義』について考えさせられ、そして胸を痛くさせられた作品でした悲しい 罪人を裁くものは法なのだろう。しかし法に乗っ取り、刑を執行させるのは人である。その経緯から逃れられた罪人の処罰は?そして常に法曹界に身を置く人間の行いは正義なのだろうか?
フィクション小説として楽しむだけでなく、著者から多くの問い掛けを投げかけられ、とてもアツく面白い作品でしたグッド

本書を最大限に楽しむポイントは、最上がとった行動を現実的or非現実的どちらに捉えるかにあるかと思います。普通に考えれば非現実的でしょう。でもね、ここは現実的、もしくは「こういう行動に出る検事もいるのかもしれない」と思って本書を読んでみてください。そうすることによって、より多くの『正義とは?』との著者からの問い掛けが生まれ、そして読み手側を翻弄する穴へと陥れ、本書を楽しめますからぴかぴか

で、結局『正義』って何なんですかね?そして検事とはどうあるべきなのですかね?
その答えは本当に難しいものだろうけれど、お時間ある方は是非とも本書前半の沖野と栗本の討論をもう一度読んでみてほしいな。下記に一部抜粋載せますね

沖野「正義とは何か?法の遂行だよ。法という剣でもって悪人を一刀両断にする。」
栗本「法にそんな切れ味はねえよ。いいとこ刺股だ。いい検事とはサディストであることだ」
沖野「正義は個人的な問題じゃない。社会に広く共有されるべきものだ」
栗本「正義なんてものは、現実には成り立たない。犯罪者を一人しょっぴいた瞬間、逆に正義は崩れる。なぜなら同じようなことをやって、たまたましょっぴかれないやつがいるからだ。」


読後に読むと本当に胸に突き刺さり、そしてジレンマすら感じますね…ポロリ 
最後の松倉の言動は胸糞悪いものだったし、でもいかなる場合も「私刑」は許されないし…
はぁ… 悔しいけれど、やっぱり最上は能力を生かしてこれ以上未解決事件が出ないように検察官としてこれからも仕事に邁進すべきだったのかな…

柚木裕子さんの佐方検事シリーズを読み、検事の仕事内容を少し知ったつもりでいましたが、本書を読んでさらにその仕事の奥深さを知りました。警察署内に帳場が立つと、検事も参上して捜査や犯人を起訴できるかどうかのアドバイスをするなどなど。

胸が痛くなったけれど、本書とっても面白かったですぴかぴか
ボリュームあるから、是非年末年始休みにでも読んでみてね〜桜


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