読書が大好きな主婦の読書記録です☆
年間100作品読破を目指して日々読書に明け暮れ、本を通して感じた事や感動を忘れたくないので、記録として綴っています(*^。^*)
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薬丸岳 『友罪』


*あらすじ*
過去に重大犯罪を犯した人間が、会社の同僚だとわかったら?
ジャーナリストを志して夢破れ、製作所に住み込みで働くことになった益田純一。同僚の鈴木秀人は無口で陰気、どことなく影があって職場で好かれていない。しかし、益田は鈴木と同期入社のよしみもあって、少しずつ打ち解け合っていく。益田はある日、元恋人のアナウンサー・清美から「13年前におきた黒蛇神事件について、話を聞かせてほしい」と連絡を受ける。13年前の残虐な少年犯罪について調べを進めるうち、その事件の犯人である「青柳」が、実は同僚の鈴木なのではないか?と疑念を抱きはじめ…

*感想*
『酒鬼薔薇聖斗(サカキバラセイト)』と名乗る少年が起こした猟奇的残虐事件、『神戸連続児童殺傷事件』がモチーフとなり、罪人はその後過去の罪とどう向き合っていくのかを描いている物語でした。

本書のメインストーリーは、「主人公(益田)が仲良くなった同僚(鈴木)は、じつは日本中を震撼させた殺人鬼(犯罪者)だったことを知り苦悩する」という話です。鈴木は確かに人として考えられないような残虐殺人をした、しかし少年院を退所した今は安住の地を求めて一生懸命生きている。そんな彼の現状などをマスコミを通して世間に公表すべきかどうか悩む益田…。

本書の素晴らしい所は、益田を初めとするその他の登場人物達にも、何かしら暗い過去があり、それでも今を一生懸命に生きようと向かっている姿を描きつつ、「知られなくない過去を背負っている者に、プライバシーや明るい未来は与えられないものなのか?」を読者に考えさせてくるところだと思います。 同級生を自殺に追いやってしまった益田、元AV女優の美代子、実の息子に見放された弥生、家庭離散した山内…  この過去を持つ人には明るい未来を、この過去を持つ人には一生制裁を… なんて判別する権利を私たちは持っているのだろうか? 確かに猟奇的殺人を犯した犯人が本当に更生したのかどうかを判別するのは大変難しいことだと思うし、その判断を誤ってまた殺人が起きた時の事を考えると恐ろしくて、それならは最初から社会から隔離させておきたい気持ちもわからないでもありませんが…がく〜

本書の展開は、いつもながら「特定な人物に肩入れせずに公平に書き切る薬丸節」が炸裂で、犯罪者・犯罪被害者・その関係者、全ての人々の気持ちを体感できる傑作でした。でも今回少し目新しく感じたのは、ラストの締め方です。これには救いがありました。鈴木は犯罪者だけれど、純粋な友情に触れる機会を与えられても良いものですよね。
生きていくって辛く大変な事が多いけれど、全ての人々に少しでも幸せな出来事が起こるといいなとジーンと涙がでる作品でした悲しい 薬丸さんいつも素晴らしい作品をありがとうございますぴかぴか


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