読書が大好きな主婦の読書記録です☆
年間100作品読破を目指して日々読書に明け暮れ、本を通して感じた事や感動を忘れたくないので、記録として綴っています(*^。^*)
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道尾秀介 『水の柩』

*あらすじ*
老舗旅館の長男、中学校二年生の逸夫は、自分が“普通”で退屈なことを嘆いていた。同級生の敦子は両親が離婚、級友からいじめを受け、誰より“普通”を欲していた。文化祭をきっかけに、二人は言葉を交わすようになる。「タイムカプセルの手紙、いっしょに取り替えない?」敦子の頼みが、逸夫の世界を急に色付け始める。だが、少女には秘めた決意があった。逸夫の家族が抱える、湖に沈んだ秘密とは。大切な人たちの中で、少年には何ができるのか。

*感想*
心に染みる人間ドラマでした
『月と蟹』(直木賞受賞作)を境に、道尾さんの小説がとても文学的に美しい作品になってきたと私は思います。言うなれば、Next Stage へ Level Up したという感じ。作品を重ねる毎に、作風と文章に幅と厚みが出てきていて、「道尾さんは本当に凄いなぁ」っと心の底から思いました。

本書の主人公は“普通”であることに不満を抱える少年、逸夫。そんな逸夫が、クラスメートの敦子と接点を持ち始めた事をキッカケに、変わっていく様子が描かれます。「変わっていく」といっても、色気付くとか、非行の道に走るとかではないのでご安心を笑。 「人として成長する」という変化です。
「変わっていく」ためには、それなりのエピソードが不可欠なのですが、本書であたるそれは、祖母の秘密の過去、敦子へのいじめ、そして両親との喧嘩が濃く描かれ、読んでいて切なかったです。しかし切なく、悲しい分だけ逸夫が精神的に強くなっていき、ラストは『救い』というものを強く感じました。

美しい話で良作なのですが、あえて気になる点を1つだけ挙げるとしたら、史の話し方です。「向日葵の咲かない夏」の時にも感じたのですが、著者の子供の書き方が大人びているんですよね。特に今回は史が幼児にも関わらず、しっかり敬語を話すことに違和感を抱きました。ストーリー展開に影響を及ぼすわけではないけれど、史の幼児らしさがもっと忠実に描けていたら、さらに完成度の高い作品になったと思ったのでね





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