読書が大好きな主婦の読書記録です☆
年間100作品読破を目指して日々読書に明け暮れ、本を通して感じた事や感動を忘れたくないので、記録として綴っています(*^。^*)
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近藤史恵 『砂漠の悪魔』


*あらすじ*
親友を裏切った報いがこの過酷な人生なのか?
小さな悪意から親友を死なせてしまった広太は、平凡な大学生活から一転、ヤクザに脅されて厳寒の北京へ旅立つ。そこで日本人留学生の鵜野と出会い、広大な中国西部を旅することに…。第十回大藪春彦賞受賞者の近藤史恵が、日本と中国を舞台に描く渾身のロードノベル!


*感想*
私にとって初のロードノベルでしたが、大変読み易く、中国の匂いを感じながら旅の世界に没頭しました。


ロードノベルを書く上で、「なぜ旅に出る事になったのか?」という前振りが重要になると思うのですが、本書では「友人を自殺へと追いやってしまった」という事が起源となります。しかもそれは「偶然」ではなくて「ちょっとアイツを懲らしめてやろう」的な、人間の心の奥に潜むちょっとした醜い感情から始まった事だったので、とても現実的な展開に私は思えました。


中国大陸を旅する場面描写も素晴らしいものでした。それぞれの土地の情景が目に浮かび、そして中国人の国民性もよく伝わってきました。特に北京から西安まで列車で移動する場面では「甘いことは、弱いことと同じ。優しくすれば、相手はつけあがる。」という、近年の中国の外交姿勢からもよくわかる国民性が簡潔に描かれていたと思います。そして少数民族問題も上手く盛り込まれていて、日中の違いをよく理解でき、深みを感じました。


タイトルの「砂漠の悪魔」が登場するのは、本当に最後の最後だったので、少々気を揉みましたが、旅のスピード感と主人公の感情の変化を繊細に感じられる秀作だと思います。


そして
「たぶん、ぼくは退屈してただけなんだ」
これは本書を集約する素晴らしい名文だったと私は思いました。


中国へ旅行した事がある人もない人も、そして中国に感心がある人もない人も、楽しめる1冊だと思います!!



  ├ 近藤史恵 -
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