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乃南アサ 『凍える牙』
2008.10.22 Wednesday
★★★☆☆
*あらすじ*(「BOOK」データベースより引用)
深夜のファミリーレストランで突如、男の身体が炎上した!遺体には獣の咬傷が残されており、警視庁機動捜査隊の音道貴子は相棒の中年デカ・滝沢と捜査にあたる。やがて、同じ獣による咬殺事件が続発。この異常な事件を引き起こしている怨念は何なのか?野獣との対決の時が次第に近づいていた―。女性刑事の孤独な闘いが読者の圧倒的共感を集めた直木賞受賞の超ベストセラー。
*感想*
1996年に直木賞を受賞した作品なので、いつか読んでみようと思いつつ、2008年も終盤になってしまいました。特に深い意味はないのだけれど、手に取るまで本当に長い道のりでした(^▽^;)
男社会(警察組織)の中で懸命に生きる女刑事、音道貴子を主人公とした物語です。
連続咬殺事件を捜査していくのですが、事件自体は正直そんなにミステリアスさやドキドキワクワク感をを感じませんでした。これが普通のオヤジ刑事が主人公の物語だったら、私には途中で読むのが苦痛になっていたと思います…しかしなぜ今回ちゃんと読破できたかというと、主人公の女性刑事の心理描写がとても上手かったからです。音道さんの思考や行動は本当に女性特有で、パートナーのオヤジ刑事になめられまいと虚勢を張るところや、プライベートで離婚という辛い出来事があった時の不安定な心情などの描き方は、さすが著者が女性なだけあるなと何度も唸らされ、そして感情移入をしました(あ、私には離婚経験ないですけどね)
そんなわけで、音道さんの心情ばかりが描かれ、犯人側の動機や心情描写が極端に少なく、今回の犯罪がなぜ起こったのかいまいち読者には伝わり難かったと思います。それがちょっと残念でした。
├ 乃南アサ -
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