読書が大好きな主婦の読書記録です☆
年間100作品読破を目指して日々読書に明け暮れ、本を通して感じた事や感動を忘れたくないので、記録として綴っています(*^。^*)
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桐野夏生 『白蛇教異端審問』


★★★☆☆

*あらすじ*
2005年、デビュー12年目に単行本化された桐野夏生初のエッセイ集。
【桐野夏生プロフィール】
1951年金沢生まれ。成蹊大学法学部卒。会社員を経てフリーライターになり、84年に第2回サンリオロマンス賞佳作「愛のゆくえ」でデビュー。
その後も多数の受賞作品を生み出す人気作家。

≪主な受賞とノミネート作品≫
1993年「顔に降りかかる雨」で第39回江戸川乱歩賞受賞。
1998年「OUT」で第51回日本推理作家協会賞受賞。
1999年「柔らかな頬」で第121回直木賞受賞。
2003年「グロテスク」で泉鏡花文学賞を受賞。
2004年「OUT」でMWA(Mystery Writers of America)賞(エドガー賞)の最優秀長編賞部門にノミネート。
2004年「残虐記」で第17回柴田練三郎賞受賞。
2005年「魂萌え!」で第5回婦人公論文芸賞受賞。

*感想*
作家、桐野夏生の日々の忙しさと苦悩が伝わってくる一冊でした。
日記として綴られる桐野さんの忙しい日々や、彼女が読み観た書評・映画評、そしてショートストーリーと内容は満載です。

そんな濃い一冊の中で、一番私が読み入ったのは、終盤に綴られる『白蛇教異端審問』の章でした。
白蛇教とは、表現に命を懸ける者たちが信ずる宗教のことで、この章には桐野さんの世間、出版業界、そして作家である自分自身に対する深い思いを綴っています。
作家達がどれほどの覚悟で『文章』を世に送り出しているのか、それこそ「腸(はらわた)を見せてやりたい」という程の覚悟であり、責任を持っているという事がよく解った。しかしその作家達の苦悩の結晶を嘲笑うかのように匿名で罵倒ともいえる書評をする世間とその文章を掲載する業界。そういう軋轢がヒシヒシと伝わり、読んでいて私まで心が痛くなりました。
そして後半にヒートアップしてくるのが、ミステリ評論家の関口苑生氏との「ミステリというカテゴリについて」論争。「ミステリーはお弁当箱」という表現をした桐野さんに対し、関口氏が苦言を呈したことから論争は始まり、その後にはあの東野圭吾氏までが、このミステリーというカテゴリについて語られるまでになっています。作家という職業がどれだけ周りの人々に影響を与え、そして反響に打ち倒れていてはやっていけない仕事なのだというのを痛感しました。

私自身は表現者ではないけれど(このブログはただの日記だし…)、文章という表現を信ずる心は完全な白蛇教信仰者だと思います。言葉・文章を愛する人には是非この最終章「白蛇教異端審問」を読んで頂きたい。言葉・文章というもの一つで、人を幸せにも不幸にもできてしまう無限性を実感すること間違いなしです。

にょろ。


  ├ 桐野夏生 -
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