読書が大好きな主婦の読書記録です☆
年間100作品読破を目指して日々読書に明け暮れ、本を通して感じた事や感動を忘れたくないので、記録として綴っています(*^。^*)
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桐野夏生 『リアルワールド』


★★★★☆

*あらすじ*
高校三年の夏休み、隣家の少年が母親を撲殺して逃走。ホリニンナこと山中十四子は、携帯電話を通して、逃げる少年ミミズとつながる。そしてテラウチ、ユウザン、キラリン、同じ高校にかよう4人の少女たちが、ミミズの逃亡に関わることに。遊び半分ではじまった冒険が、取り返しのつかない結末を迎える。登場人物それぞれの視点から語られる圧倒的にリアルな現実。高校生の心の闇を抉る長編問題作。

*感想*
大人ではなく、子供でもない、複雑な高校生達の心情をこれ程上手く綴っている本を私は知りません。すごい、本当に凄いです桐野夏生。
高校生って、どんなに大人びた言動を発しても、所詮親の保護の元に暮らす未成年なんですよね。それにも関わらず、一歩外に出れば違う自分を演じ、自己防衛・自己演出をもしてしまう知恵もある複雑な年代でもある。 その一歩大人になれない少女達の心情がビシっと桐野節で語られる圧巻な作品でした。

4人の少女+殺人犯の少年、5人の視点からそれぞれ語られるストーリー展開は、読者を飽きさせないスパイスになるのはもちろんのこと、彼ら5人の心の中を理解するのにとても良かったです。
5人はそれぞれ不安や絶望、そして自分のあるべき姿についての悩みを抱え、「自分だけは特別」「自分を理解できる人間はいない」と思う。本当はそれらの悩みは誰もが思春期の頃に抱き、乗り越えて大人になっているのにね。。。
その辺りの“結局世界が狭い高校生達”の心と行動の描き方が、本当に絶妙に上手い。その絶妙な「リアルワールド」を直接的な言葉ではなく、全体的なストーリーの流れから読者に読み取らせる桐野さんの文章力に敬服です。

ちょっと余談になりますが、綿矢りささんは、まさしくこのリアルワールドに出てくる高校生そのものだと思うんです。あと一歩視界が開かれていないところが… どなたかこの感覚わかって頂けますでしょうか?


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