読書が大好きな主婦の読書記録です☆
年間100作品読破を目指して日々読書に明け暮れ、本を通して感じた事や感動を忘れたくないので、記録として綴っています(*^。^*)
池井戸潤 『アキラとあきら』

*あらすじ*

零細工場の息子・山崎瑛(あきら)と大手海運会社東海郵船の御曹司・階堂彬(かいどうあきら)。生まれも育ちも違うふたりは、互いに宿命を背負い、自らの運命に抗って生きてきた。やがてふたりが出会い、それぞれの人生が交差したとき、かつてない過酷な試練が降りかかる。逆境に立ち向かうふたりのアキラの、人生を賭した戦いが始まった――

 

 

*感想*

やはり池井戸さんは天才なんですね!!!!

と確信した傑作でしたラブラブ桜ぴかぴか

本当に面白かった!!!!

家事育児、そしてパートのお仕事など全てを放り出して24時間ぶっ通しで読みたいと本気で思いました。しかしそんなこともできないので、毎日泣く泣く栞を挟んでは読書を中断し、少しずつ読み進めたのですがね…泣き顔

 

本書は、零細工場の息子・山崎瑛(あきら)と大手海運会社の御曹司・階堂彬(かいどうあきら)、2人のあきらの人生を描いた物語でした。

父親の会社が倒産し、経済的に苦しい学生時代をおくっていた山崎瑛。大手海運会社の御曹司で経済的には不自由のない暮らしだが、その跡取り問題や親族間でのトラブルが絶えない階堂彬。

この生まれも育ちも違うあきらたちが大学で出会い、そしてその後の就職先でとうとう人生が交わり始めた時、2人の未来を大きく変えであろう戦いに挑むことになり―。という話で、人生とは戦いの連続である。と言ったりもしますが、この瑛と彬の人生もまさしく波乱と戦いの連続で、読んでいて本当にドキドキラブハラハラ唖然ワクワクラブラブシクシクポロリさせられました。

 

具体的に、何にドキドキハラハラワクワクシクシクさせられたのかと言うと、池井戸作品なので、もちろん今回も銀行の融資部と、その融資を受ける企業が登場してきます。まず、アキラとあきらが、どういうポジションで物語が進んでいくのか…もうそこからドキドキラブしました。バンカー同士として対峙するのか、バンカー対経営者としてなのか、もしくはそれぞれが経営者となっていて、それぞれ銀行と対峙するのか…などなど。

そしてアキラたちが関わる会社の経営難の実情にハラハラ汗し、その苦境を切り抜けるべく繰り広げられる壮大な企業買収計画にワクワクてれちゃうし、最後はあきら2人の人情と幼い頃の思い出にシクシクポロリ感動しました。

 

「アキラとあきら」というタイトルを読んだ時に、まず相反する2人のあきらが登場していがみ合うような姿を想像してしまっていたのですが、本書はそんな器の小さな物語ではないので、ご安心ください!瑛も彬も、下衆な私欲や嫉妬などを持たず、ただお互いを敬服し、そして会社と従業員を守りたいがために一所懸命奔走する人物たちで、物語の壮大さと2人の素敵な人間性にただただ感動すること間違いなしですぴかぴかぴかぴかぴかぴか 

 

『会社を救うのか、銀行の論理を通すのか、なんのためにカネを貸すのか―』

 

今回は企業買収なども大きく関わってくる物語なので、会社の財務関係の話も多々出てくるにも関わらず、池井戸さんらしい硬派すぎない文体とストーリー展開で本当に楽しかったです。感無量。池井戸さん、ありがとうございましたラブラブラブ

 

 



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池井戸潤 『陸王』

  

*あらすじ*

埼玉県行田市にある「こはぜ屋」は、百年の歴史を有する老舗足袋業者だ。といっても、その実態は従業員二十名の零細企業で、業績はジリ貧。社長の宮沢は、銀行から融資を引き出すのにも苦労する日々を送っていた。そんなある日、宮沢はふとしたことから新たな事業計画を思いつく。長年培ってきた足袋業者のノウハウを生かしたランニングシューズを開発してはどうか。
社内にプロジェクトチームを立ち上げ、開発に着手する宮沢。しかし、その前には様々な障壁が立ちはだかる。資金難、素材探し、困難を極めるソール(靴底)開発、大手シューズメーカーの妨害――
チームワーク、ものづくりへの情熱、そして仲間との熱い結びつきで難局に立ち向かっていく零細企業・こはぜ屋。はたして、彼らに未来はあるのか?

 

*感想*

池井戸さんの作品といえば、会社経営を舞台に、資金難、開発難、そしてライバル社との敵対に立ち向かいながら、会社を経営してゆく物語が多く、その展開はもうまさに水戸黄門的で、必ず最後は正義が勝つのだろうと半ば分かってはいたのですが… やはり読んでいて面白かったですラブラブぴかぴかぴかぴかラブ

 

今回の舞台となる会社は、百年の歴史を有する老舗足袋業者「こはぜ屋」です。洋装が主流となった現代、足袋産業は斜陽産業と言われ、実際に業績も右肩下がりで、同業者で廃業していくものも少なくなく、こはぜ屋が生き残りを賭けて、新規事業のランニングシューズを作る物語でした。

 

新規事業を始めるにあたって、問題は次から次へと起こってしまいますどんっ しかしそれらの問題を知恵と人情で乗り越えてゆく展開は、自分もまるでこはぜ屋の一員になったかの様に嬉しく、時には涙を流しながら読みましたポロリ

 

また、その新規事業内容がランニングシューズというところが良いですよね!!ぴかぴかぴかぴか ただ走る。だからこそ奥が深いスポーツだと思うので、作品中で語られる「走る」についての理論やレースの駆け引きは、会社経営の駆け引きとは違う楽しさを読ませてくれて、とても良かったです桜ぴかぴか

 

池井戸さんの作品は会社経営という現実を舞台にしているのに、最後は正直者・真面目な者が勝つという夢がある作品ですよね。現実はそんなに甘くはないと誰しも分かっているけれど、現実も池井戸作品のように正義が勝てばいいのに。皆でそういう社会を作っていけたらいいですよね。

 

本書は、現実の厳しさに嫌になった会社員、会社経営者にお勧めなのはもちろんのこと、「会社の大きさではなく、自分がその仕事にプライドをもってやれるかどうかなんだ。」などの仕事との向き合い方についてもとても熱く語られているので、就活中の大学生の人にもおすすめだと思いますよ〜わーい

もちろん主婦でも楽しめましたけどねウィンク

 

ドラマも放送中ですし、是非原作も読んでみてね〜ムードぴかぴか



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池井戸潤 『銀翼のイカロス』


*あらすじ*
半沢直樹シリーズ第4弾、今度の相手は巨大権力!
新たな敵にも倍返し! !

頭取命令で経営再建中の帝国航空を任された半沢は、500 億円もの債権放棄を求める再生タスクフォースと激突する。
政治家との対立、立ちはだかる宿敵、行内の派閥争い
――プライドを賭け戦う半沢に勝ち目はあるのか?

*感想*
シリーズ4作目となりました祝4作目でもネタ切れ感など微塵もなく、それどころか更なるパワーアップを遂げていました!!さすが池井戸さんラブラブラブ

過去3作品で半沢が対峙してきた相手といえば、金融庁、上司である支店長、常務、そして自身の雇用主である東京中央銀行と、「これでもかっ!」という相手と戦ってきたのですが、今回は更なる強者、「政治家」が出てきたのには度胆を抜かれましたどんっ。とうとう半沢直樹のスケールも政界レベルになってきたのかと!

政治が絡むと一気にストーリーが小難しくなりそうなイメージがあったのですが、ロスジェネの時と同様に、その辺りの常識や知識がなくても、しっかり本作品を楽しめるように、シンプルなセリフ回しなどで読者をフォローしてくれ、毎度ながら政治経済に疎い私でも政治との駆け引きなどハラハラドキドキ楽しめて本当に良かったですぴかぴかてれちゃう面白かった!

今回も、権力を振りかざし、私利私欲の怪物となった悪者どもが沢山登場してきて、『帝国航空』という大企業の再建の道筋を横暴と言える手段で妨害してきます。それに半沢直樹が正論で立ち向かうのですが、何がびっくりって(良い意味でねハート)、この『帝国航空再建』の問題が、じつは2009年に起きた『JAL再建』の問題とほぼ一緒だということです。もちろん本書はフィクションなので、多かれ少なかれ脚色はされているでしょうが、当時の政権交代から『JAL再生タスクフォース』の設置、債権放棄をめぐって銀行団の反発を招くなどなど事実に即している事項が本書の骨組みになっているので、当時のJAL再建でもこういうトラブルや裏取引きがあったのかなぁ〜〜?と、ちょっと下衆の勘繰りをしながらも楽しめましたイヒヒ

期待を裏切らない勧善懲悪なストーリー展開で面白かったのはもちろんのこと、今回も人間ドラマでも深く読ませてくれましたるんるん開投銀行の女性管理職、サッチャー“鉄の女”との見事な連携プレー、嫌われ者役の黒崎検査官の好感度がちょっと上がる出来事あり、そしてそして中野渡頭取の決意… 「企業は人で動く」ならぬ「小説は人で動く」を痛感した素晴らしい人物描写で、半沢以外の登場人物達にもとっても面白さと感動をもらった作品でしたポロリ

政府と戦ったら、次は世界と戦うしかないかな!?
この先もずーっと半沢シリーズを読んでいきますので、どうかどうか池井戸さん続きを書いてくださいね。そして妻のはなさんの為にも半沢直樹を出世させてあげてください!
次回作も楽しみにしていますポッ


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池井戸潤 『ロスジェネの逆襲』


*あらすじ*
子会社・東京セントラル証券に出向した半沢直樹に、IT企業買収の案件が転がり込んだ。巨額の収益が見込まれたが、親会社・東京中央銀行が卑劣な手段で横取り。社内での立場を失った半沢は、バブル世代に反発する若い部下・森山とともに「倍返し」を狙う。一発逆転はあるのか?大人気シリーズ第3弾!

*感想*
半沢直樹シリーズ第三弾である本書、もう完全無欠に面白かったですラブラブラブ
巻を追う毎に話のスケールは大きくなっていくのに、全く揺るがない半沢の信念と仕事への取り組み方、そして物怖じしない発言の数々に魅了され、心酔しながら読み進めました桜

今回、半沢は子会社“東京セントラル証券”の部長職でのお勤めとなり、IT企業買収案件を取り扱うこととなります。そして半沢が敵対する相手というのが、半沢の大元の雇い主“東京中央銀行”だというから驚き爆弾
買収攻防の結末はどうなるのか!?
半沢の人事的処遇はどうなるのか!?
買収というビジネスの話だけでなく、権力と人事力、そして仕事への取り組み方までも綿密に話に盛り込まれていて、全く飽きる事なく最初から最後までハラハラドキドキラブをさせてもらえました。
また、単なるハラハラドキドキエンタメというだけでなく、団塊の世代・バブル世代・ロスジェネ世代の3世代の社会から受けた恩恵と不遇についても加味されて登場人物達に反映していて、上っ面の面白さではなく、真に迫るというかリアルな人間模様で社会派エンタメ的でもあり、読み応えもありとっても楽しめましたぴかぴか

企業買収に関わる専門用語で少々わからない事が私にはあったのですが(市場外取引、デューデリなど)なんとなく読めてしまったし、池井戸さんは小難しい話をこねくり廻して“高尚”みたいな雰囲気のいやらしい作品にはしないのが本当に優しくて大好きです(笑)ので、経済に精通している方も、そうでない方も、同じように半沢シリーズを楽しめるのでしょうねラブラブ

今回もありがとう半沢直樹ぴかぴか!!次巻も絶対に読みます!!そしてドラマも観ますラブ


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池井戸潤 『オレたち花のバブル組』


*あらすじ*
「バブル入社組」世代の苦悩と闘いを鮮やかに描く。巨額損失を出した一族経営の老舗ホテルの再建を押し付けられた、東京中央銀行の半沢直樹。銀行内部の見えざる敵の暗躍、金融庁の「最強のボスキャラ」との対決、出向先での執拗ないじめ。四面楚歌の状況で、絶対に負けられない男達の一発逆転はあるのか

*感想*
読みましたよ〜〜るんるん 半沢直樹シリーズ2作目をぴかぴかもちろん今回も面白かったーラブラブ
相変わらずドラマ版はまだ観ていないのですが、そんな私でも知っている強烈キャラの片岡愛之助さんが演じた黒崎駿一が本書で登場してきました!

本書は1作目からの続きもので、半沢直樹が営業第二部に栄転になってからの話が描かれています。(なので、読まれる方は必ず『バブル入行組』から読んで下さいねウィンク
今回半沢に与えられた使命は、巨額損失を出したホテルの再建という非常に難しいものでした。単に再建するだけではなく、金融庁との対決や、社内・行内での権力争いや政治的パワーバランスも見事に組み込んでいて、いつも通り読んでいて「ヒヤヒヤ汗」「ドキドキどんっ」そして最後には「スカッぴかぴか」というお決まりパターンになっています。しかし!!今回のラストは完全にスカッとするわけではなく、これまた3作目に期待を寄せる少々モヤっとした終わり方になっていました。またそれがすっごく現実的で良いラストで、早速3作目の『ロスジェネの逆襲』を手配しちゃいましたよ私(笑)イヒヒ

今回も金融業界の内部を描いたお堅い内容なのに、池井戸さんの筆にかかると、こうも話が読み易くなるものなのかと氏の言葉のセンスに感服致しましたラブ。本書冒頭で「120億円の損失が…」「金融庁検査が…」と大真面目な硬い文章の羅列が続いたかと思ったら、建前の検査予定の具体例が「ノーパンしゃぶしゃぶの破廉恥接待などで」と、現実にあったことだけれど、選りによってその例を挙げてくるセンスね!!最高でしょう(笑)そして黒崎のオネエ設定もそうですしねイヒヒ

半沢の冷静沈着さ、頭の切れ具合、信念の強さ、そして嫌味の上手さ!どれも良くて、彼こそ大人の社会のヒーローかもしれませんね(あえて『夫』としての評価は除いておきますたらーっ
今更いう事もないと思いますが、本当に面白い作品です!ドラマを観た方でも是非とも読んでみてくださいねラブ


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池井戸潤 『下町ロケット2 ガウディ計画』


*あらすじ*
ロケットから人体へ――。佃製作所の新たな挑戦!
ロケットエンジンのバルブシステムの開発により、倒産の危機を切り抜けてから数年――。
大田区の町工場・佃製作所は、またしてもピンチに陥っていた。
量産を約束したはずの取引は試作品段階で打ち切られ、ロケットエンジンの開発では、 NASA出身の社長が率いるライバル企業とのコンペの話が持ち上がる。
そんな時、社長・佃航平の元にかつての部下から、ある医療機器の開発依頼が持ち込まれた。
「ガウディ」と呼ばれるその医療機器が完成すれば、多くの心臓病患者を救うことができるという。
しかし、実用化まで長い時間と多大なコストを要する医療機器の開発は、中小企業である佃製作所にとってあまりにもリスクが大きい。苦悩の末に佃が出した決断は・・・・・・。
医療界に蔓延る様々な問題点や、地位や名誉に群がる者たちの妨害が立ち塞がるなか、佃製作所の新たな挑戦が始まった。

*感想*
ただ今絶賛ドラマ放送中の「下町ロケット」のガウディ計画編で〜すぴかぴか 多分今更詳細を語らずとも、皆さま本やドラマで本作品が秀作だということはご存じだと思いますが、感想を語らせてもらいますねるんるん あ、私はまだドラマを観ていないので、本書を活字で読んだことについてのみの感想ですムード

まず、私がこの下町ロケットシリーズ1作品目(ロケット計画とでもいいましょうか)を読んだのが2年も前だったので、登場人物たちの相関図を思い出すのに少々苦心しましたたらーっ 前作のロケット編も大変面白かったし、感動したのは覚えているのですが、従業員たちの個性まではなかなか思いだせず、手元にその本もなくて今読み返すこともできず、少々悶々とする部分もありました。具体的には真野の件なのですが…汗 たしかロケット編の後半で真野が佃製作所を辞めるのですよね。それはなんとなく覚えているのだけれど、その経緯と、最後のその真野の決意にどういう風に感動したのかまでは思い出せなかったのです… ちょっと近日中に本屋か図書館でロケット編を読み返してみますパンチ

しかし、ロケット編の詳細を覚えていない方(私を含む)でも、このガウディ編も絶対に楽しめるので安心してくださいわーい
本書もまた佃製作所の夢と発展を実現させるべく、佃製作所メンバーが奔走するというベースがあり、経済的、権力的にその夢を妨害してくる輩と対峙する。という展開になっています。
展開としては池井戸さん定番の勧善懲悪系なのですが、その中で描かれる人間ドラマが本当に魅力的で、読者を飽きさせない素晴らしい描写に感動しましたポロリ

ハイリスクを伴うガウディ計画に参加することを決めた時の唐木田のセリフ
『桜田さんとウチとでは仕事をする理由がまるで違う。人の数だけ、仕事をする意味があるのかな』

はその最もなるもので、保身やメンツに囚われずに夢を追い、協力者の願いをも汲み取った素晴らしい表現だったと思いました。

ラストは皆さまが予想する通り、スカッとするものになっているのも池井戸さん定番ですが、本書でも佃からライバル会社に転職した中里が最後にどの様な決断を下すのか?それを佃はどう受け止めるのかという読みどころもあるので、是非是非皆様読んでみてくださいね!!
あ、ロケット編から続いている帝国重工の話もあるので、読むならばロケット編から読むことを強くお勧めしますぴかぴか


と、これで感想文を終わりにしようかと思ったのですが、数年後にまた下町ロケット3が発売された時に、転職した中里がラストでどういう決断をしたのか思い出せずに困るかもしれないので、自身の備忘録を兼ねて書きますね(笑)


↓ネタバレあり↓
↓ネタバレあり↓
↓ネタバレあり↓



佃製作所に不満を抱き、ライバル会社の引き抜きにより転職した中里ですが、転職先(サヤマ製作所)で中里が任されたのは、佃で制作していたバルブ試作品を完成させることだった。試作品の図面ではどうしてもバルブが完成しないので、中里は佃製作所の山崎技術開発部長が書いた図面を自身のアイディアだと嘘をつき流用してしまう。しかし後に中里の持ち出した図面は佃製作所による特許が取られていたものだと判明。その他にもサヤマのデーター偽装問題などもあり、サヤマ製作所は窮地に追い込まれるのだが、中里は図面を流用した件を佃に謝罪、そして窮地のサヤマ製作所に残って尽力する決意を告げたのだった。


  ├ 池井戸潤 -
池井戸潤 『オレたちバブル入行組』


*あらすじ*
大手銀行にバブル期に入行して、今は大阪西支店融資課長の半沢。支店長命令で無理に融資の承認を取り付けた会社が倒産した。すべての責任を押しつけようと暗躍する支店長。四面楚歌の半沢には債権回収しかない。夢多かりし新人時代は去り、気がつけば辛い中間管理職。そんな世代へエールを送る痛快エンターテインメント小説。 ドラマで人気沸騰の「半沢直樹」、元祖「倍返し」シリーズ第1弾!

*感想*
「やられたらやりかえす。倍返しだ!」
が流行して、はや2年… やっとこさ半沢直樹シリーズ第1弾『オレたちバブル入行組』を読みましたよ〜〜ムード 

本書、確かに面白かった!私はドラマ版を見たことないのだけれど、これはドラマ化されるのもうなずける、ハラハラドキドキラブ、しかし最後には「スカっ」とする素晴らしいエンタメ作品ですねぴかぴかぴかぴか

内容はもう説明する必要はないと思いますが、銀行を舞台に、支店長の強引な判断で実行した融資が失敗、その責任を半沢に押し付けてこようとする上司たちと半沢が戦う!という勧善懲悪ものでした。
もう、とにかく支店長と副支店長が嫌な奴でね〜 他にもいけ好かない輩がワラワラ登場してくるし、読んでいてかなりイライラさせられました。しかしそういう肩書を盾に、傍弱無人に振る舞ってくる人たちを半沢直樹が冷静に口頭で打ち負かす姿が本当にかっこよかった!社会人の方なら「自分ならこの場で半沢みたいに反論できるだろうか?」と自身を重ねて読むことでしょう。

本書が秀作なのは、そのストーリーもそうですが、銀行の特異体質や専門用語の説明がわかりやすいからだとも思いましたぴかぴか
例えば、第二章で融資先企業が不渡りを出した時に用意する書類の説明がこちら↓
「当座解約通知書」→不渡りを出すような信用不安のある会社に、名誉ある当座預金口座を開かせていたのでは当行の名折れなので、閉鎖させてもらうぞ。
「請求書」→不渡りを出して信用もへったくれもなくなったから、お宅に貸したカネ、耳を揃えて返してくれ。 などなど、お堅いイメージの銀行からは、思いもつかない軽いタッチでいいですね

ラストでは今回の融資の件は落着したものの、半沢のこれからの将来が非常に気になる終わり方なので、これは是非とも続きの『オレたち花のバブル組』を読みたいと思います!そして今更ながらドラマをレンタルして観ようと思いま〜すおはな


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池井戸潤 『ルーズヴェルト・ゲーム』


*あらすじ*
大手ライバル企業に攻勢をかけられ、業績不振にあえぐ青島製作所。リストラが始まり、歴史ある野球部の存続を疑問視する声が上がる。かつての名門チームも、今やエース不在で崩壊寸前。廃部にすればコストは浮くが――社長が、選手が、監督が、技術者が、それぞれの人生とプライドをかけて挑む「奇跡の大逆転(ルーズヴェルト・ゲーム)」とは。

*感想*
池井戸作品のドラマ化が止まらないですねテレビジョン
本作も2014年4月27日(日)夜9時〜 TBSでドラマ化されますよ〜上向き
公式HPはこちら→http://www.tbs.co.jp/ROOSEVELT_GAME/
ということで、放送が始まる前に原作を読んでみました楽しい

池井戸作品ということで、毎度ながら舞台となるのは、業績不振にあえぐ企業ですイヒヒ(笑)リストラに着手するまでに業績悪化しているなか、年間3億円もの経費がかかっている野球部の存続が疑問視されるようになる。追い詰められていく野球部部員たち。そして出口の見えない経営悪化に苦しむ経営者や従業員たち。。。彼らに明るい明日はくるのか!?という物語でした。
つまり一言でいうと「いつもの池井戸作品」です。
でもね、いつもと同じような構成・展開でも、やっぱり池井戸さんの作品は面白いんです!!やはりそれは、企業経営の裏側を熟知した著者ならではの視点があるからですねぴかぴかぴかぴか ちなみに今回はあまり銀行屋は絡んでこず、対ライバル会社との経営統合話が社長を悩ませるというスタンスになっています。しかもそこにガッツリ野球部の伏線を張ってくるので、ストーリーが硬くなりすぎず、読みやすくて楽しめました。先日読んだ『ようこそ、わが家へ』もうそうだったのですが、硬派な企業話と、柔軟な日常的話との描き方の配分が本当に絶妙なのですよね桜

「いつも通りの展開」なので、読中は「でもどうにかしてこの経営難を乗り切るのだろうね」などと考えてしまったりもするのだけれど、そこに辿り着くまでの人々の情熱や信頼関係を読むと本当に胸が熱くなるので、結果だけでなくその過程も是非楽しんで本書を読んでみてください。世の中は細川や笹井みたい私利私欲の薄い人たちばかりではないのだろうけれど(後半登場してくる株主たちみたいにね)、仲間や会社をすっごく信じてみたくなる1冊になってますポロリ
野球についての記述もかなり詳しく描かれているので、野球が好きな方ならなおさら本書は楽しめると思いますよ野球  ドラマではどの様にこの世界観を表現してくるのか、今からとっても楽しみです楽しい


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池井戸潤 『ようこそ、わが家へ』


*あらすじ*
真面目なだけが取り柄の会社員・倉田太一は、ある夏の日、駅のホームで割り込み男を注意した。すると、その日から倉田家に対する嫌がらせが相次ぐようになる。花壇は踏み荒らされ、郵便ポストには瀕死のネコが投げ込まれた。さらに、車は傷つけられ、部屋からは盗聴器まで見つかった。執拗に続く攻撃から穏やかな日常を取り戻すべく、一家はストーカーとの対決を決意する。一方、出向先のナカノ電子部品でも、倉田は営業部長に不正の疑惑を抱いたことから窮地へと追い込まれていく。

*感想*
家庭へ降りかかる嫌がらせ(トラブル)と、出向先の会社で起こる不正(トラブル)が、丁度良くミックスされたミステリー系小説でとても面白かったです桜
この種類の違う2つのトラブルを見事に融合・連結させていた池井戸さんの手腕はさすがだと思いました! きっとこれがどちらか一方のトラブルのみを綴った小説だったら、読み応えも半分で、読者層も広がらないものになってしまったのだろうからねイヒヒ

家庭へ降りかかる嫌がらせは、主人公が倉田が駅のホームで割り込み男を注意した夜から始まるのですが、「正義は勝つ」ではなくなってしまった現代にとても見合った内容だと思いました。倉田家族がその犯人に付ける「名無しさん」というのも、ネット社会の匿名性を反映していて、倉田家が受けている被害以上の恐怖心を読者に与えるネーミングで、こういう些細な個所にも、傑作を生み出す作家さんのテクニックを感じたりもしたわ〜イケテル

会社で起こるトラブルは、池井戸氏お決まりの銀行&経理話が中心で今回も『手形』が登場します。しかし今回は金策以外にも、営業部長の不審な行動や、社長の倉田を全く信用していない態度などのトラブルでも読み応えのある展開で、イライラハラハラさせられて楽しめましたわーい

そんな種類の違うトラブルだったのに、じつは2つには共通点がなんとなくあり、家族との心の距離のことや、自分自身も名無しさんであると同時に、自分の人生を必死で生きているひとりの人間であると悟るラストは、パズルのピースがきっちりはまった様な快感で良かったです〜るんるん

ただの家族小説だけでは物足りない方に、
ただの企業小説だけでは物足りない方に、
是非是非お勧めですよ〜ウィンクぴかぴか


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池井戸潤 『七つの会議』


*あらすじ*
この会社でいま、何かが起きている―。
トップセールスマンだったエリート課長・坂戸を“パワハラ"で社内委員会に訴えたのは、歳上の万年係長・八角だった―。
いったい、坂戸と八角の間に何があったのか? パワハラ委員会での裁定、そして役員会が下した不可解な人事。急転する事態収束のため、役員会が指名したのは、万年二番手に甘んじてきた男、原島であった。
どこにでもありそうな中堅メーカー・東京建電とその取引先を舞台に繰り広げられる生きるための戦い。だが、そこには誰も知らない秘密があった。
「夢は捨てろ。会社のために、魂を売れ」「僕はどこで人生を間違えてしまったのだろうか」……筋書きのない会議(ドラマ)がいま、始まる。

*感想*
池井戸さんの本を読んでいつも思うのが「働くって大変だな…汗」ってこと。
本書の舞台は、中堅メーカーの東京建電。大手企業を顧客と擁する“花の営業一課”の課長が不可解な人事異動をすることになった理由とそこに至るまでの経緯が、主人公を変え7編の短編で綴られます。

メインストーリーである「坂戸課長の異動理由」だけでも重みのある内容なのに、その事件をとりまく人々それぞれの視点で描かれる本書の作りは、会社という組織と勤める人々の苦悩や軋轢を見事に描いていて、お気楽OLしか経験したことのない私でも、経営判断の難しさを感じることができましたぴかぴか しかしそんなお堅い企業小説の中にも、第三章には「コトブキ退社」という話で女性社員を主人公にした話が入り、少し息抜きになりつつ、会社には女性社員もいるということや、そこに発生する不倫だったり、東京建電社がどれほど融通のききにくい会社体質なのかを絶妙に表現していて良かったと思いましたグッド

会社の都合と個人の都合がぶつかり合い、そしてその圧力から人を向かってはいけない道へと連れ込んでしまうという、利益とモラルの間で揺れる人の弱さをミステリー仕立てで描いた本書は、きっと誰もが認める傑作だと思います。
本書には「知らないでいる権利」という言葉が出てくるのですが、本書は絶対に読んで内容を知った方がいいと思います!!(笑)是非読んでみてねラブ


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