読書が大好きな主婦の読書記録です☆
年間100作品読破を目指して日々読書に明け暮れ、本を通して感じた事や感動を忘れたくないので、記録として綴っています(*^。^*)
加藤シゲアキ 『傘をもたない蟻たちは』

 

 

*あらすじ*

『染色』 橋脚にグラフィティを描く同級生に惹かれていく美大生

Undress』 会社の犬になりたくないと脱サラした広告代理店勤務の男

『恋愛小説(仮)』 執筆した内容がそのまま自身の夢になって出てくる新人小説家

『イガヌの雨』 “イガヌ”というものを食べることを禁じられた女子高校生

『インターセプト』 難攻不落といわれている高嶺の花の女性部下を口説く上司

『にべもなく、よるべもなく』 親友が同性愛者だったと知り悩む男子中学生

 

*感想*

久しぶりに素晴らしい短編集に出会えて感激です!!

本当に面白かったぴかぴか読んでいて楽しかったラブ

著者の『アイドル』という職業を忘れて、色眼鏡なしに多くの人に是非とも読んでいただきたいこれは!むしろ、アイドルとしての加藤くんのファンの方よりも、日々読書を愛する人々の方が楽しめる内容だったと思います上向き

 

著者の過去の3作品は、著者ご自身がよく知っている芸能界を舞台にしていて、無理な背伸びをせずに地に足が着いていて、タレントやアイドルならではの悩みや苦しみなどを盛り込んだ、無難だけれど面白いエンタメ作品だったと思います。

しかし今回は短編とはいえ、サラリーマンや女子高校生が主人公という作品を書かれていて、正直驚きました。しかもその出来栄えも完璧で、非の打ちどころがない作品集でした。

 

全てが素晴らしくて、具体的にどこがどう良かったのか全話の感想を述べると軽く2000字は超えてしまう自信があるので、私が1番気に入った5話目の『インターセプト』だけ触れさせてもらいますね。

 

『インターセプト』の意味は「ラグビー・サッカー・アメリカンフットボールなどの球技で、相手のパスを中間で奪うこと」なのですが、この物語の中では、大人の恋の駆け引きでの「主導権」という意味でも使われている様でした。

あらすじは上記にも書きましたが、高嶺の花といわれる女性を口説く男性の行動心理学を駆使した物語なのですが、これが非常に面白い!!「吊り橋効果」「ミラーリング効果」など色々出てきますので、現在恋愛の駆け引きをしている方なら絶対に勉強になると思いますよイヒヒそして果たして主人公の男性は、その高嶺の花の女性を口説き落とせたのでしょうか… 気になりますか?気になりますよね!? が、しかし、なんと、この物語の一番面白いところは、結局口説き落とせたのかどうかではないんです。読者には予想できないすごい結末が待っているんです。この結末を読んだら、男性陣は今後女性を口説くのが怖くなってしまうかもしれませんよ〜〜 これは是非とも映像化して頂きたい作品です!是非読んでみてくださいラブ

 

いつもなら感想をここら辺で終わりにするのですが、今回は本当に他の作品も面白かったので、傑作ポイントを3点だけ簡潔に書かせてくださいラッキー

 

【傑作ポイント】

     設定内容がバラエティーに富んだ6編

中学生〜社会人まで、幅広く書き分けていて、脱サラの落とし穴という現実的なものから、空から架空生物“イガヌ”が降ってくるというSFっぽいのもあって良かった(SFっぽいけど内容は堅実)。

     主人公の年代と立場に合わせた心情描写

学校や会社という世界に生きるそれぞれの鬱屈とした思いと未来への不安。若い頃に強くもつ潔癖さ、そしてその反対の大人の狡猾さが主人公の目線で丁寧に書き込まれていて良かった。

     言葉選びのセンス

稚拙すぎず、難しすぎず、そしてマニアックすぎずの、若い人にも大人にも読みやすい文章で良かった。

 

こんな書き方では結局どんな短編集だったのか分かり難いと思いますが、要は「作品の振り幅が果てしなくて、ただの青臭い青春小説じゃない、大人のズルさを描いたドロドロ小説じゃない、それぞれ自分の人生は自分が主人公で、誰にだって悩みや辛い出来事がある、というのを描いている小説」だったと思います。これは幅広い年齢の方々が楽しめる1冊なので、もっともっとこの本が紹介されるといいなと思います☆彡

 

加藤くん最高の物語と時間をありがとうヾ(*´∀`*)

アイドルとしても作家としてもこれからも頑張ってくださいね〜桜



  ├ 加藤シゲアキ -
加藤シゲアキ 『Burn−バーン―』


*あらすじ*
機械のようにさめきった天才子役・レイジが出会ったのは、魔法使いのようなホームレスと愛に満ちた気さくなドラッグクイーン。人生を謳歌する彼らに触れ、レイジは人間らしい心を取り戻し、いつしか家族のようにお互いを慈しむようになる。だが幸せな時は無慈悲で冷酷な力によって破られ、レイジはただひとつの居場所であった宮下公園から引き離されてしまう―家族、愛の意味を問う、熱情溢れる青春小説!

*感想*
NEWSの加藤シゲアキくんの3作目となる最新作が登場桜
本作も無理な背伸びがなく、しかし確実に前作を上回る出来栄えで面白かったですぴかぴか

『かつて天才子役と呼ばれていたレイジは、30歳を迎え脚本家として活躍していたのだが、子役時代の20年前の記憶を無くしていた… 20年前レイジに何があったのか… 10歳時の回想と、30歳のレイジの心情が交差する…』
という青春物語の本書。
どこからどう読んでも美輪明宏さんとしか思えない女装男性口紅や、ホームレスというインパクトのある人たちが出てくるのですが、主人公のレイジはもちろんのこと、登場人物皆の心情描写が繊細で、しかし簡潔でわかりやすく、その世界観にすんなり入り込めましたわーい

中編小説なので、それぞれの登場人物たちのセリフは本当に少ないのに、登場人物たちそれぞれの想いがとにかくすっごくよく伝わってきた著者の文章力は本当に素晴らしかったわラブ
30歳のレイジが置かれている社会的立場、10歳のレイジが受けているイジメとそれに関わる子供達の残酷さ、そして私が一番印象に残ったのが、後半のドラマプロデューサーに歯向かうレイジの姿です。レイジに演技変更を求めるプロデューサーのセリフがとても優しくて、天才子役と呼ばれているレイジを尊重しつつも変更を求め、そしてそれに歯向かうレイジ… そのレイジの言動はただの思春期だからというだけでなく、徳さんとローズがどれほどの影響力を持っていたのかを証明するもので、とてもリアリティがあって良かったです。

過去の記憶を挟み込む時系技、少年と大人の感情を同時に読ませる文章、最後にちょこっとだけ登場する前作からの伏線、小説を構成するこれらの内容全て良い塩梅で組み込まれ読みやすかったね!

加藤くん、アイドル活動も忙しいかと思いますが4作目も楽しみにしていま〜すぴかぴか


  ├ 加藤シゲアキ -
加藤シゲアキ 『閃光スクランブル』


*あらすじ*
5人組の女性アイドルグループ、MORSEのメンバー・亜希子は、年の離れたスター俳優の尾久田と不倫関係にある。パパラッチの巧は、ゲームに熱中するかのように亜希子のスクープを狙っていた。MORSEに押し寄せる世代交代の波に自分を失いかけている亜希子と、最愛の妻を失くして、空虚から逃れられない巧。最悪と思われた出逢いは思いがけない逃避行となって…。夜7時、渋谷スクランブル交差点、瞬く光の渦が2人を包み込む―。

*感想*
「ピンクとグレー」に引き続き、芸能界を舞台にしたストーリーだったのですが、トップアイドルとパパラッチの世界を、軽すぎず重すぎず、適度なこだわりも盛り込み、そして何よりもスピード感を欠くことなく書き切った秀作だったと思いますグッド

具体的に感想を述べていきますと
『軽すぎず重すぎず』→芸能界が舞台となると、どうしてもミーハー的内容、もしくは読者には想像するしかない世界のために非現実的になりがちですが、細かいカメラ目線の話や常にネットに個人情報が流れる怖さなども書かれていて親近感と臨場感があり良かったぴかぴか

『適度なこだわり』→カメラの種類、歌や映画の題名をマニアックすぎず嫌味のない程度に詳しく書かれていて、厚みのある小説になり良かったぴかぴか

『スピード感』→巧と亜希子、2人それぞれの苦悩を起承転結でしっかり描き、そして転の部分で2人をしっかり絡ませ… と良い構成でダルミ一切なしの一気読み作品でしたぴかぴか

そして心に響く素敵な文章も多々ありました
私が気に入った文章はこちら

欲望とはヒビの入ったグラスだ。満たそうとして注いでも、永遠に裂け目から漏れ続ける。決して満たされることはない

おっしゃるとおり!しかもそれを「ヒビの入ったグラス」に例えるのがおしゃれラブ

あと本書を執筆している頃って、NEWSが山下くんと錦戸くんの脱退で不安定だった時だったと思うんですよね。だから亜希子がコンサートステージから見える景色を「それは何度経験しても飽きることのない、想像を超えた光景だった」と綴った所に、加藤くんの「もう一度ファンの前に立ちたい」という思いも詰まっているような気がしてちょっとウルっときちゃいました悲しい

本書は誰が読んでも楽しめる作品、しかし加藤くんファンならもっと楽しめる作品かもね。
あ、ちなみに私は特に加藤くんファンというわけではないですよ〜〜イヒヒ


  ├ 加藤シゲアキ -
加藤シゲアキ 『ピンクとグレー』

*あらすじ*
NEWS・加藤シゲアキが衝撃の作家デビュー! 
芸能界を舞台に"成功と挫折"それぞれの道を歩む、親友同士の儚く切ない人生を描いた青春小説。話題性抜群のエンタメ・インサイドストーリーが誕生!!

*感想*
ジャニーズ事務所のアイドルグループ「NEWS」の加藤くんに、この様な才能があったとは驚きですびっくり しかも巻末の著者プロフィールで「青山学院大学法学部卒」という経歴も知り、驚き倍増でした。 端正な顔立ちな上に頭脳まで良いとは… 神は二物を与えるものなのですね上向き

9歳の頃から共に学び、遊び、日々を一緒に過ごしてきた「りばちゃん」と「ごっち」。小遣い稼ぎで始めた読者モデルをキッカケに「ごっち」だけが芸能界で成功をし始め、すれ違ってゆく2人の時間と気持ちを描いています。簡単に言えば男同士の友情を描いた青春小説なのですが、文書に知性があり、そしてストーリーも等身大の加藤くんを感じられて、すんなりと私の心に文章が入ってきましたぴかぴか
特にサリーと絡むシーンは「ごっち」のピュアな心情が読み取れて、私は好きでした桜
「八年て、すぐ、に入るのかな」とかメダカの話とかね。

中盤の展開は、少し「王道」的な流れにも思えたのだけれど(加藤ミリヤの小説もそうだけれど、ミステリーでもないのに「死人」が出る小説というのは、陳腐な展開に思えるんですよね…)、ラストにかけて「りばんちゃん」が「ごっち」にシンクロしていく描写が秀逸だったから良しとしましょうか。

昔の思い出と「りばちゃん」の焦燥感を上手く交錯させていた構成も大変良かったので、私としては大満足な1冊でした これからはアイドルとしてだけでなく、作家としての加藤くんにも注目していきたいと思いまするんるん 


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