読書が大好きな主婦の読書記録です☆
年間100作品読破を目指して日々読書に明け暮れ、本を通して感じた事や感動を忘れたくないので、記録として綴っています(*^。^*)
新津きよみ 『トライアングル』


★★★☆☆


*あらすじ*
医師を辞め、刑事になった郷田亮二。彼のこの転職には、過去に遭遇した事件が大きく影響していた。十歳の時、初恋の少女・葛城佐智恵が誘拐され、殺されたのだ。事件から十五年が経って時効が成立した時、亮二は自ら刑事となり、この事件を追い続けることを決意した。そんな亮二の前に、殺された葛城佐智恵に酷似した「葛城サチ」と名乗る美しい女性が現れた。この女性はいったい何者なのか―?


*感想*
2009年1月〜3月に、江口洋介・広末涼子らによってドラマ化された「トライアングル」の原作本です。
私もドラマは第7話目まで見ました(8話〜11話は録画してあるが、未観)。
ドラマで大体のあらすじを知っていた為、初めて本書を手に取った時に驚きました。何に驚いたのかというと、ページ数の少なさに!ソフトカバーの単行本で、314ページしかないんですよ。この薄さで、どうやって11話もあるドラマを作り上げたのか?と、ドラマを見ていた方なら必ず疑問を抱くことでしょう。
ここでは読書感想をメインに書きたいので、ドラマとの違いは多く語りませんが、簡単に書くと、「この原作から、よくもまぁあそこまで話を膨らませて実写したもんだ。まさしくドラマ化だけに、『ドラマチックな展開』というやつだね」という具合でしょうか。


著者の他の作品を読んだ時にも思ったのですが、本書でも同様に、内容や設定は面白いのに、展開と詰めが甘くて読んでいて面白さが半減していたと思います。読者を翻弄したり、良い意味で“裏切る”という事が下手なのでしょう。なので“葛城サチ”の正体が判明した時にも「あ、そうだったの」と軽く思う程度だし、葛城佐智恵殺人事件に深く関わっていると思われる怪しい男が殺害され、しかもその殺人犯が主人公に近い存在の人だったと解った時にも「その展開ちょっと急すぎない?」と苦笑に近い感じでした。


「ミステリー」・「恋愛」・“自分らしく生きる”という「人生観」について、どのテーマも突き詰めきれていない、良くも悪くも欲張りな話でした。
ドラマを観て面白いと思った方は、本書を読まない方がいいですよ〜。ガッカリしちゃうと思います(^▽^;)

 



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新津きよみ 『生死不明』


★★☆☆☆


*あらすじ*(「BOOK」データベースより)
「あなた、帰ってこないで」―池畑弘子の夫が行方不明になってからもうすぐ三年。生活のために開いた書道教室も軌道に乗り、彼女には好きな男性も現れた。そんなある日、彼女のもとに「ご主人は生きています」という匿名の手紙が届いた。あと数日で裁判所に離婚の訴えを提起できるのに…。夫の知られざる過去が暴かれていく中で、彼女に幸せは訪れるのか!?女と男の真実と闇を描く長篇ミステリー。


*感想*


民法七百七十条一項三号
配偶者の生死が三年以上明らかでないとき、裁判所に離婚の訴を提起することができる。


あなたなら、もし急に配偶者が行方不明になり3年が過ぎようとしていたらどうしますか?配偶者不在でも籍を入れたままにしておきますか?
私なら… うーん、きっと離婚の申請はしないだろうな。今の私にとって夫は本当に大切な人なので(ヾ(-д-;)おいおい…ノロケかい) 3年不在だった位で離婚するなんて考えられません。むしろ死体を確認するまで生存を期待し、待ち続けるのではないかな?


という具合に、「私だったらどうするだろう?」と考えさせられた本書の内容はなかなか興味を惹かれました。が、しかし!ストーリー展開と人間関係の構図がイマイチでした。。。
まず気になったのが、主人公・弘子と彼女の好きな男性(馬淵信久)との曖昧な関係。馬淵信久にはっきり愛の告白をされた訳でもないのに、行方不明の夫との離婚を前向きに手続きしようと思う弘子の心情が全く理解できませんでした。それは弘子と信久の距離感を表現する情景描写が余りに少なかったからだと思います。他にも、図書館の本が自宅にある理由や、それらの本を持ち出すことになった経緯や心情を読者が納得できる様に書かれていたとは到底思えませんでした。新津きよみさんは、登場人物のキャラクターや人間関係に深みを持たせる文章が少ないし下手だと思います。よって、登場人物達の心情は薄っぺらなものになり、そしてなによりも人間関係相関図が非常に安易なものになってしまったのではないでしょうか。


とりあえずもう1冊くらい新津さんの本を読んでみようと思いますが、私は好きになれない作家かもしれないな…

 



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新津きよみ 『彼女の命日』


★★☆☆☆

*あらすじ*(「BOOK」データベースより)
楠木葉子は会社からの帰り路、胸を刃物で刺されて死亡した。が、1年後、山手線で別の女性(妊婦)の身体を借りて、この世に戻ってきた。身体を借りている女性の人生を背負いながらも、「与えられた時間」を懸命に生きるが…。


*感想*
死んだ人の魂が他人の体を借りてこの世に戻ってくる設定は結構ありますよね。浅田次郎の「椿山課長の7日間」、浅倉卓弥の「四日間の奇蹟」、東野圭吾の「秘密」などなど。これら3作の「この世に戻ってきた人々」はそれぞれ自分のすべき事を見つけて実行し、読者に感動や切なさを与えてきました。
この「彼女の命日」は、主人公が毎年命日である10月1日の数時間だけ、この世に他人の体を借りて戻ってくるのですが、本作は誠に残念な程に「結局何の為に戻ってきたのか?」「戻ってきて何をしたかったのか?」が全くわからない話になってしまっていました…。設定がシンプルな割には、主人公の行動目的に一貫性がなくなっていくこの展開は本当に残念としか言い様がありませんでした。


残された家族のその後が気になり、毎年家族の様子を伺いに行く主人公には共感できます。しかし、自分の婚約者だった人が自分の妹と結婚してしまったショックは一体どこへ行ってしまったのか?自分を殺した犯人が気になる割には、犯人探しはどうでもよいみたいですよね?そして、話の中盤から「体の持ち主」と心の中で会話ができるようになりますが、一体これはなんなの!?体を貸してくれた人の人生を変えるどころか、随分なおせっかいを焼く「他人の体を借りて人助けをする話」だったのですか?
かなりツッコミ所が満載の展開でした。
唯一しっかりと「オチ」があったのは、妹の本音が最後にわかった箇所だけです。あの最後の妹の独り言を読むまでは「姉を好いていなかった妹の行動にも破綻がみられる」と苛立ちを感じたのですが、これだけは納得できました。


現在フジテレビ系で放送されている連続ドラマ「トライアングル」は、本書の作者である新津きよみさん原作です。ドラマは今のところ面白く観ているのですが、本書の様にグタグタな結末にならない事を願うばかりです…。
 



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