読書が大好きな主婦の読書記録です☆
年間100作品読破を目指して日々読書に明け暮れ、本を通して感じた事や感動を忘れたくないので、記録として綴っています(*^。^*)
梁石日 『血と骨』


★★★☆☆


*あらすじ*(「BOOK」データベースより)
一九三〇年頃、大阪の蒲鉾工場で働く金俊平は、その巨漢と凶暴さで極道からも恐れられていた。女郎の八重を身請けした金俊平は彼女に逃げられ、自棄になり、職場もかわる。さらに飲み屋を営む子連れの英姫を凌辱し、強引に結婚し…。実在の父親をモデルにしたひとりの業深き男の激烈な死闘と数奇な運命を描く衝激のベストセラー。山本周五郎賞受賞作。


*感想*
著者の実父がモデルとなっている話だそうですが… こんな男が実在していたなんて本当に恐ろしい!!金俊平の妻になんて絶対になりたくないし、子供や親族でも嫌、いやいやご近所さんになるのですら嫌だ!! 本書を読んでいて本当に金俊平の妻、妾、子供、そしてご近所さん達(特に英姫が)不憫で可哀想で仕方が無かったです。途中で金俊平が息子に「お前なんて死んでしまえ」と言われる場面があるのですが、不謹慎ながら私はその言葉に強く同調してしまいました。


本書は起承転結があるような話ではなく、終始金俊平の野放図な生き様と在日朝鮮人の生活模様が描かれているだけなので、正直あまり面白いとは思えませんでした。しかしこのどうしようもない男、金俊平がどの様な最期を迎えるのかが気になり結局最後まで読みきりました。その気になる結末を読だ感想は… 予想通りと思ったし、これがベストな結末なのだろうなと思いました。ただ思っていたよりかは『血と骨』という題名を反芻させるような場面が少なかったように感じます。
「血は母から受け継ぎ、骨は父から受け継ぐ」
私にはいまいち理解できない世界観でした。



  ├ 梁石日 -
梁石日 『闇の子供たち』



★★★★☆


* あらすじ*(「BOOK」データベースより引用)
貧困に喘ぐタイの山岳地帯で育ったセンラーは、もはや生きているだけの屍と化していた。実父にわずか八歳で売春宿へ売り渡され、世界中の富裕層の性的玩具となり、涙すら涸れ果てていた…。アジアの最底辺で今、何が起こっているのか。幼児売春。臓器売買。モラルや憐憫を破壊する冷徹な資本主義の現実と人間の飽くなき欲望の恐怖を描く衝撃作。



*感想*
タイを中心とした東南アジアでの「幼児売買春」「臓器売買」を描いている小説でした。
文中の描写はあまりに残酷で目を背けたくなる箇所が数多くありました。しかしこの小説は決して「完全フィクション」ではないので、ある意味“知ることの使命”を感じ、最後まで読みきりました。


本書を読んで私は2つの事を深く考えました。1つ目は、本書のメインストーリーである「幼児売買春」「臓器売買」などの酷い現状をどうやったら改善できるのか?ということ。そして2つ目は、大人達の性的玩具にされたり、ストリートチルドレンになり過酷な日々を送っているにも関わらず「生き抜こう」とする子供達の生命力の強さについて。


1つ目の「どうやったら東南アジアの現状を改善できるのか?」ですが、このは「地球上にいる全てに人間のモラルが改善されないかぎり解決しない限り無理」というのが妥当な答えなのではないのでしょうか。結局、幼児だろうが成人だろうが売買春と臓器売買は『需要と供給』があるから成り立つのであるのだから。本書ではNGOメンバー達がこれらの状況を改善するべく政府や世界にいろいろな働きかけをしているのですが、その活動は大海を帆船で渡ろうとしているかの如く努力を強いられ、さらに非常に危険な活動に見えました。NGO団体でもどうにも改善できないこんな状況を、こんなちっぽけな私でも何か出来ることはあるのだろうか…


2つ目は「子供達の生命力の強さ」について。これは日本の自殺率の高さについてです。先進国の一つとして、衣食住に困らぬ生活を送っている人が大多数の国にも関わらず、自殺率が下がることがない国、日本。この考え方は東南アジアの貧しい暮らしをしている方々に失礼な言い方かもしれませんが、私たち日本人は本書に登場する様なアジアの方々よりも数段恵まれた生活をおくっているのにも関わらず、何を悲観し、ストレスを感じ、求め、絶望して自殺をしているのかが全く理解できません。簡単に言えば、日本人の精神的弱さはどこから来てしまっているのだろうか?と思うのです。自分が辛い時に、自分よりも恵まれていない境遇の人と比較するというのは残酷な行為かもしれない、しかしそれで命を大切にしてくれるなら、その様な行為も心の内に秘めておく限り許して頂けるかしら。。。


なんだか感情的になってしまい、ダラダラとあまりまとまりのない文章を綴ってしまいました。
本書は是非万人に読んで頂き、「ふーん、そういう世界もあるんだね」と軽く流して終わるのではなく、ほんの数分でもいいから反芻してもらいたい。そしたら少し世界は変わるかもしれない。
是非読んでください。



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