読書が大好きな主婦の読書記録です☆
年間100作品読破を目指して日々読書に明け暮れ、本を通して感じた事や感動を忘れたくないので、記録として綴っています(*^。^*)
乃南アサ 『5年目の魔女』


★★☆☆☆


*あらすじ*
3回コールの後に切れる不気味な電話。この電話は…。艶やかで奔放、計算高く身勝手。魔性を秘めた女、貴世美。関係を持った妻帯者の上司を狂わせ、友達だった景子は退職を余儀なくされた。5年という歳月が過ぎて、景子はインテリアデザイナーとして、新しい一歩を踏み出したその矢先だった、景子の部屋の電話が3回鳴った―。女という性の持つ深い闇を暴く長編心理サスペンス。


*感想*
巧みな心理描写に定評のある著者。その筆力を生かし、女性達の暗の部分をミステリー仕立てに描いた作品でした。


会社の上司と、同僚であり友人(貴世美)の不倫問題から物語は始まるので、最初は陳腐な愛憎小説に思えます。私は、「“男”だの“不倫”だの」といった昼ドラ系ドロドロ内容が好きではないので、この時点で読む気力を喪失。無名の作家ならば、このまま途中放棄→封印作となったでしょうが、本書の著者は今まで大ハズレはなかった乃南アサだけに、諦めきれず最後までなんとか読みきりました。


しかし結局、物語の雰囲気は変わらず、むしろ更に貴世美に翻弄されてゆく主人公に苛立ち、楽しむことはできませんでした。話の中盤から諸悪の根源である貴世美は登場しなくなるにも関わらず、貴世美の呪縛から逃れられない景子には呆れさせられるし… まぁ、最後には、なぜ主人公がそんなに貴世美に拘ったのかもわかるのですがね。


ちゃんとオチのある話なので、好きな人には好きであろう作品ですが、私にはカッタルイ話でした。



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乃南アサ 『花散る頃の殺人』



★★★☆☆


*あらすじ*(「BOOK」データベースより)
『凍える牙』で、読者に熱い共感を与えた女性刑事・音道貴子。彼女を主人公にした初の短編集。貴子自身がゴミ漁りストーカーに狙われて、気味悪い日々を過ごす「あなたの匂い」。ビジネスホテルで無理心中した老夫婦の、つらい過去を辿る表題作など6編。家族や自分の将来に不安を抱きつつも、捜査に追われる貴子の日常が細やかに描かれる。特別付録に「滝沢刑事と著者の架空対談」。


*感想*
「凍える牙」では犯人の心情や動機が十分に描かれてなく少々読後に不満が残ったのですが、音道刑事の魅力に釣られて「音道貴子刑事シリーズ第二弾」の本書を手に取りました。


短編小説だったので、それぞれの事件の内容が簡潔でとても読みやすかったです。ただ、小説だから仕方が無いですが、どの事件もちょっと話が美化され過ぎかな…と思いました。例えば、「雛の夜」では女子子高校生の売春に関わる事件なのだけれど、結局殺害される等の最悪の事態は避けられているし、表題作の「花散る頃の殺人」では老夫婦の死が「夫婦愛」とも読み取れる様な内容で上手くまとめられてしまっているし… 世間の汚い部分を描いて欲しいというわけではないけれど、どの話も美しくまとめてありすぎて『フィクション!』というのをヒシヒシと感じ「世の中ってそんなに甘く優しいものだったっけ??」と問いかけたくなってしまいました。なんだかこんな事を書くと私の心が荒んでいるみたいですね(苦笑)


今回も音道刑事はとても魅力的だったと思います。32歳の女性として力強く描き、しかし警察署内で「音道は派手な下着を身に付けているらしい」という噂を耳にした時の焦りや恥じらい振りなどはかわいかったし、同年代の女性である私としてはとても親近感の持てる存在です。これからも是非音道シリーズを読んでいきたいと思いました。



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乃南アサ 『凍える牙』

★★★☆☆

*あらすじ*(「BOOK」データベースより引用)
深夜のファミリーレストランで突如、男の身体が炎上した!遺体には獣の咬傷が残されており、警視庁機動捜査隊の音道貴子は相棒の中年デカ・滝沢と捜査にあたる。やがて、同じ獣による咬殺事件が続発。この異常な事件を引き起こしている怨念は何なのか?野獣との対決の時が次第に近づいていた―。女性刑事の孤独な闘いが読者の圧倒的共感を集めた直木賞受賞の超ベストセラー。

*感想*
1996年に直木賞を受賞した作品なので、いつか読んでみようと思いつつ、2008年も終盤になってしまいました。特に深い意味はないのだけれど、手に取るまで本当に長い道のりでした(^▽^;)

男社会(警察組織)の中で懸命に生きる女刑事、音道貴子を主人公とした物語です。
連続咬殺事件を捜査していくのですが、事件自体は正直そんなにミステリアスさやドキドキワクワク感をを感じませんでした。これが普通のオヤジ刑事が主人公の物語だったら、私には途中で読むのが苦痛になっていたと思います…しかしなぜ今回ちゃんと読破できたかというと、主人公の女性刑事の心理描写がとても上手かったからです。音道さんの思考や行動は本当に女性特有で、パートナーのオヤジ刑事になめられまいと虚勢を張るところや、プライベートで離婚という辛い出来事があった時の不安定な心情などの描き方は、さすが著者が女性なだけあるなと何度も唸らされ、そして感情移入をしました(あ、私には離婚経験ないですけどね

そんなわけで、音道さんの心情ばかりが描かれ、犯人側の動機や心情描写が極端に少なく、今回の犯罪がなぜ起こったのかいまいち読者には伝わり難かったと思います。それがちょっと残念でした。



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乃南アサ 『結婚詐欺師』


★★★☆☆


*あらすじ*(「BOOK」データベースより引用)
橋口雄一郎は40代のプロの結婚詐欺師。カツラ・洋服・職業・車を使い分けて変身、女性の心理を逆手に取る巧みな話術で誘惑し、金をだまし取っていた。東京・小滝橋署の刑事、阿久津は偶然かかわった結婚詐欺の被害届から、プロの匂いを感じ取り捜査を始めた。やがて松川学という前科者が浮上、身元の確認に追われる。一方、橋口はゴルフ練習場で見つけた女性に次の狙いを定めた―。


*感想*
時々ニュースで見かける「結婚詐欺」。一体どんな人が騙し、騙されてしまうのだろう…?と以前から謎だったので、大変興味深い話でした。
皆が皆、本書の橋口の様な手口で騙しているわけではないのでしょうが、橋口の詐欺手口は見事に華麗で、話にグングンと入り込んでしまいました。「橋口はプロの詐欺師」ということを一瞬忘れ、「甘い恋愛小説」の様にさえ読める瞬間がある程に。
近年出会い系サイトを通じて知り合い、結婚詐欺被害に遭われる方が多いそうなので、娯楽と社会勉強を兼ねて本書を読んでみるのもいいかもしれませんね。



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