読書が大好きな主婦の読書記録です☆
年間100作品読破を目指して日々読書に明け暮れ、本を通して感じた事や感動を忘れたくないので、記録として綴っています(*^。^*)
浅田次郎 『椿山課長の七日間』



★★★☆☆

*あらすじ*
勤務先のデパートで脳溢血のため突然死した椿山課長。やり残した仕事や家族・・・あまりに未練がありすぎてこれじゃ死んでも死にきれない!天国と地獄の間にある”中陰役所”で3日間だけ現世に戻ることを許された椿山は、正体がバレないように生前の姿とは似ても似つかない絶世の美女となって蘇る。
「あの世」から「この世」へ舞い戻った椿山は、家族の秘密と親子の深い愛情、そして秘められた想いを初めて知るのだった――。

*感想*
死後の世界をコミカルに描いていて結構笑えました。その天国と地獄の間にある『中陰役所』は、まるで車の免許交付センターの様に「優良者は○番部屋へ、邪淫の罪の方は○番講習室へ」と死人達を振分け、人によっては、それぞれ彼らの人生の反省講習を受講させてね… 面白い創造の世界でした。

さて、今回のメインストーリーは「死後、現世に戻り未練の事柄を片付ける」という内容なのですが、みなさんは今もしも死んだら現世に未練がありますか?そして現世にたった7日間でも戻りたいですか?
私はですね−… 未練はもちろんあると思いますよ、だってまだ30年弱しか生きていないですし(あ、年齢がバレました(^▽^;))毎日「明日がある」と思って生きている日々なので、やり残している事なんて山ほどありますから。しかしいろいろなリスクと条件付きで、たった数日でも現世に戻ってくるか?と聞かれたら答えは「NO」ですね。戻らないと思います。
一番の理由は、自分が死んだことにより親しい人たちが悲しんでいる顔を見たくないから です。 あと椿山課長のパターンの様に「知らないままの方が良かったこと」を死んだことにより知ってしまうのが怖いから です。 たった数日間現世に戻ってくるのって、余計に現世に未練を残しそうな気がしてしまうけれど、やはり「守るべき人」や「大切な仕事」がある人にとっては、自分を納得させる大切な数日間になるのかな。そして実際は私もそう思ったりするのかな… どうなんだろう… こればっかりはその時にならないとわからない事なのかもね。

話の展開は、椿山課長のエピソードだけではなく、椿山さんとは全く人種の違う“暴力団員”と“子供”の話も混ぜ込まれていて楽しかったです。そしてさり気なく繋がっていく登場人物達の相対図。話がすっきりまとまっていて読みやすかったです。
ところどころ笑いながら、しかし役所の役目や社会の子供に対する扱いや、生死についていろいろ考えられるよい作品でした。面白かったです。


  ├ 浅田次郎 -
浅田次郎 『プリズンホテル 夏秋冬春』


★★★☆☆


*あらすじ*
◎ 情報収集には万全の配慮を致しておりますが、不慮のガサイレ・カチコミの際には、当館係員の指示に従ってください。
◎ 客室のドアは鉄板、窓には防弾ガラスを使用しておりますので、安心してお休みください。尚、不審人物、代紋ちがい等お見かけになった場合は、早まらずにフロントまでご連絡ください。

こんな注意書きがされている温泉リゾートホテルは日本中でただ一軒、任侠団体専用の『プリズンホテル』。ヤクザの大親分をオーナーに、熱血ホテルマン、天才シェフ達が任侠団体はもちろんの事、訳ありな奇妙な客人達を手厚く歓迎致します。笑いと涙のスペシャル・ツアーへあなたも参加しませんか?

*感想*
浅田次郎といえば『鉄道員(ぽっぽや)』『ラブ・レター』 というちょっと切ない話のイメージが強かったのですが、このプリズンホテルは大爆笑でした。
熟年離婚を考えている夫婦や、一家心中を企てている貧しい一家などが宿泊に訪れたりしてシリアスな場面もあるのですが、要所要所で笑わせてくれます。

私が爆笑した場面の一例としては、
第一巻目にあたる<夏>で、主人公の作家:木戸が出版社の応接室で任侠小説の校正中に自分の悪口をハードボイルド作家に言われてブチ切れ
校正中のセリフをそのままに
「なんやて!ワレもういっぺん言うてみい」
と灰皿を振り上げたところ、その騒ぎ気が付いた時代劇作家が
「出会え、出会え!」
と人を呼ぶところかな。

うーんこのドタバタコメディーの面白さは実際に本書を読まないと伝わらないですよね。他にもホテルの支配人のボンクラ息子が、粋がってホテルの従業員(←つまりヤクザ)にうっかりタンカを切るところとや、第二巻目の<秋>で警察とやくざが隣りあわせで宴会を始めるという凄い設定とか、今まで読んだことのない任侠話で新鮮でした。

しかしそんな新鮮さ、斬新さを感じられるのも二巻目の<秋>までかな… 三巻目、四巻目となると、どうしても「マンネリ感」が出てきてしまって、笑う回数も減りちょっと疲れてしまいました。
私のお勧めの読み方は、四巻を一気に読むのではなく、途中に他作品を読むなどの休憩を入れた方が良いかと思いました。




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