読書が大好きな主婦の読書記録です☆
年間100作品読破を目指して日々読書に明け暮れ、本を通して感じた事や感動を忘れたくないので、記録として綴っています(*^。^*)
大崎善生 『アジアンタムブルー』
アジアンタムブルー

★★★☆☆

*あらすじ*(「BOOK」データベースより引用)
葉子を癌で失ってからというもの、僕はいつもデパートの屋上で空を見上げていた―。万引きを犯し、衆人の前で手酷く痛めつけられた中学の時の心の傷、高校の先輩女性との官能的な体験、不倫による心中で夫を亡くした女性との不思議な縁、ファンの心を癒すSMの女王…。主人公・山崎が巡りあった心優しき人々と、南仏ニースでの葉子との最後の日々。慟哭の恋愛小説

*感想*
『死』ということを非常に美しく描いている割には
『生』ということを非常に汚く描いていて、感動作というよりも面白い作品でした。

愛する葉子が末期癌だと医者に告げられ途方に暮れる山崎… 
その悲しみを“エロ雑誌の編集”という仕事中に思い出す山崎…

その他にも不倫の末に自殺した人の話だったり、学生運動時に死亡した人の話だったりと、かなり現実社会の綺麗とは言えないエピソードが入っていて興味深かったです。

この美しい『死』と汚い『生』のギャップには何か深い意図があるのだろうけれど、今の私には著者が何を伝えたがっているのか完全には理解できませんでした。ただ、美しい『死』だけを描いた話で終わっていたら、現実味のない綺麗事だけを書いた話として、きっと私は嫌悪感を抱いてしまったと思うので、この汚い『生』は中和剤としてとてもバランスが良かったとおもいます。

しかし彼女の死に場所は非現実的に思われ、ちょっと醒めました…


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大崎善生 『聖の青春』
聖(さとし)の青春

★★★★☆

*あらすじ*
ネフローゼという重い腎臓病を抱えながらも、名人を目指して命懸けで将棋を指し続けた村山聖(さとし)。享年29。将棋界の最高峰A級に在籍したままの逝去だった。名人への夢半ばで倒れた“怪童”の一生を、師弟愛、家族愛、ライバルたちとの友情を通して描く感動ノンフィクション。第13回新潮学芸賞受賞作

*感想*
『村山聖にとっての将棋は “白か黒か。” “生きるか死ぬか。” それだけだ』

彼の将棋に対する真摯な態度に、感銘を受けない人などきっといないと思います。 読中に幾度となく「この数十年間、彼の様に本気で何かを守ろう、貫こう、目指そうと生きようとしてきただろうか?」と己の人生を振り返ることになるのではないだろうか。 それ程に村山氏の生き方はたった29年ながらも大変濃いものでした。

13歳でプロ棋士になる事を決意し、親戚一同の前で「いかせてくれ」と頭を下げた村山氏。この決断力と行動力は、皮肉にも自分に残された時間はわずかしかないと理解していた彼だからこそできた事だったのかもしれない。高熱と一人布団の中で戦う時には、台所の水道の蛇口を少しだけ緩め、洗面器に張った水に水滴を「ポタッ、ポタッ」としたたらせ、その音を頼りに、現実と死の世界を区別していた村山氏。こんなに我武者羅に、そして素直に生きてきた人を私は知らない。深く心に感じ入る事が多かったです。命あるものは大切にし、そして自分自身の体も夢も大切に生きていかなければいけない事を再認識しました。

将棋が深く関わる話ですが、将棋を知らなくても全く問題ありません。是非多くの人に読んで頂きたい素晴らしい一冊です。


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