読書が大好きな主婦の読書記録です☆
年間100作品読破を目指して日々読書に明け暮れ、本を通して感じた事や感動を忘れたくないので、記録として綴っています(*^。^*)
金城一紀 『対話篇』
対話篇

★★★★☆

*あらすじ*
男性二人による対話形式で物語りが進む短編集。その対話の内容は全て“愛と死”について。死という運命に翻弄される男達の向かう先は・・・。

『恋愛小説』 大学生の主人公と、元クラスメートの男子学生2人の対話。その元クラスメートの彼は、親しくした人間が必ず亡くなってしまうという数奇な運命を背負っているという。そんな彼がただ一度好きになり、恋愛をした彼女との事を語る。 

『永遠の円環』 余命わずかで入院中の主人公と、お見舞いに来てくれた正体不明の男の対話。主人公の彼は死ぬ前に殺したい人物がいるという。その理由と相手は、彼が好きだった女性の死に関する復讐らしい。そして正体不明のお見舞いに来てくれた男に、共犯を持ちかける。

『花』 脳に腫瘍を持ち、手術をしない限りいつ死ぬかわからない主人公と、冤罪事件で有名な老弁護士の対話。弁護士が東京から鹿児島まで車で一緒に行ってくれるアルバイト員を探した事から二人は出会い、そして弁護士がなぜこのようなドライブを試みたのかが語られる。

*感想*
ビックリしました。本当にビックリ! 金城さんの才能に感動しました。
これが本当に「GO」や「DADDY, FLY, DADDY」を書いた人なのだろうか!?と。
『永遠の円環』では多少暴力的な表現とかが出てくるし、『花』では在日朝鮮人もチラっと登場するところは「金城節」って具合ですが、各話それぞれ恋愛の回想シーンがとっても淡くロマンチックで、その恋人達の世界にすっごく引き込まれました。
特に最後の『花』はとても良かった。 登場人物の年齢設定がその他の2作品とも「大学生」なのに比べ、こちらは「社会人」であり、弁護士の方は「既婚者」という所がまた感情移入し易かったのだろう。 
愛し合っているのに上手く歯車がかみあわない時ってやっぱりあるのかな?
しかしやはり 「大切な人の手は離してはいけない」のだよ、絶対に。

表紙を開くとまず一枚の花の絵が挿しこまれています。
きっと誰もがこの本の最終ページを読み終えた時に、この花の絵を再度見返すのではないかな・・・?
是非金城さんにはまたこういう恋愛物を書いて頂きたいです♪


  ├ 金城一紀 -
金城一紀 『FLY, DADDY, FLY  フライ,ダディ,フライ』
フライ,ダディ,フライ

★★★☆☆

*あらすじ*
主人公の鈴木一(スズキハジメ)47歳は、妻と17歳の一人娘を愛し平凡で平和な生活を送っていた。しかしある日、娘が何者かに殴られ入院をしてしまう。娘の顔は酷く腫れ、そして突然の事態にハジメは立ち竦み、娘の手を握ってやることさえできなかった・・・。
そんな不甲斐ない自分を変えるべく、そして娘を殴った男に復讐をするため、ハジメは朴舜臣(パク・スンシン)の元でトレーニングを始める。

*感想*
単純・単調・痛快で、基本的には私の好みではないのですが、
駄目オヤジがどんどん逞しくなっていくストーリーがとても良かったです♪

ハジメが、会社を休職してまでトレーニングに励む決意を同僚に話した時のセリフ
「自分が親父としてカッコいいと思えた瞬間って、あるか?」
この一言は、親父ではない私の胸にも響きました。
私の考えでは、子供はやっぱり親父にはカッコ良くいて欲しいと望むと思うし、それが尊敬に繋がっていくものだと思っているので。
まぁ、この時点でのハジメは 「親父としてカッコいいと思えた瞬間は・・・ない」 が答えになってしまうのだけれど、その分その後厳しいトレーニングを積み成長してゆく姿が眩しかったわ。

小ワザネタとしてブルースリー等の映画ネタ、そしてハジメの白い(黄ばんだ)ブリーフパンツ⇒カルバンクラインのボクサーパンツに変わる成長振りにも笑えたし。

今回私が読んだ金城作品は2作目なのですが、今回もやはり在日韓国人という設定の人が登場します。そして差別用語を浴びせられ喧嘩をするシーンも。金城さんは本を通して“在日”という差別の現実を一生懸命社会に伝えようとしているのだと思い、切なくなりました。社会のマジョリティーである限り、気が付かないその世界の事を。

そう、切なくなったといえば、今回この話には南方君、板良敷君、萱野君、山下君、朴舜臣君という高校生達が登場するのですが、彼らはなんとこのFLY,DADDY,FLYの1作品前に執筆された「レヴォリューションNo.3」という話に登場してくる人達らしく、その事を読み終わってから知り、ショックでした。ストーリー的には前作とは繋がってないみたいだけれど、やはり順を追って彼らの存在を知り、今回の話にも挑みたかったです・・・
前日の貫井徳郎の3部作のうち、2作目から読んでしまった時と同じショックを受けました・・・
う〜〜んショック。。。 


  ├ 金城一紀 -
金城一紀 『GO』
GO

★★★☆☆

*あらすじ*
日本で生まれ、日本で育ったのに先祖・両親の国籍から”在日朝鮮人”“在日韓国人”と呼ばれる僕。そんな主人公の視点から描いた”在日”に対する差別と青春恋愛物語を描いた一冊。
第123回直木賞受賞作

*感想*
本作品はただの娯楽小説ではなく、真面目に「国籍」というものについて考えさせられた一冊でした。 
「国籍」ってなんだろう?と考えたことありますか?私は深く考える事もなく”日本人”という国籍というものを持つ両親の元、日本にて出産されたので迷いなく「日本人です」と答えてきました。しかし、同じ日本に生まれ育ったにも関わらず、両親の国籍と呼ばれるものによっては”在日○○人”と呼ばれる人がいるんだよね。そして”在日”と呼ばれる人間を差別する人間がいる。差別は良くない、それはきっと子供だって知っている。しかしきっとそこには差別=偏見と簡単にイコールにならない歴史や社会状況が取り巻いているのかも。
著者の金城さんは「コリアン・ジャパニーズ」とのことで本編中の差別等々エピソードにかなり説得力があります。身近で国籍による差別とかを見たり、感じたりした事がない人には「現状」を知るべくキッカケとして良い一冊だと思うので、気軽な気持ちでも良いので一度読んでみると良いかも。まず「知る」ことから始めないとだよね。。


  ├ 金城一紀 -
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