読書が大好きな主婦の読書記録です☆
年間100作品読破を目指して日々読書に明け暮れ、本を通して感じた事や感動を忘れたくないので、記録として綴っています(*^。^*)
恒川光太郎 『秋の牢獄』
秋の牢獄


★★★★☆

*あらすじ*
ある場所や空間や時間に囚われの身となった人達の物語

『秋の牢獄』女子大生の藍は11月7日(水曜日)を何度も繰り返していた。朝起きて、同じ一日を過ごし、夜になって寝る。そして目覚めると再び11月7日(水)が始まる…

『神家没落』男が迷い込んだ家は3日置きに日本全国を移動する不思議な家だった。家には家守が1人必ず居ないとならず、その男が家から脱出するには身代わりを立てるしかなかった。

『幻は夜に成長する』リオは物体を違う物体に見せかける幻術という特殊な能力を持っていた。その特殊な能力のおかげで、リオの人生は翻弄されてしまう。

*感想*
2005年に「夜市」でデビューした恒川氏の3作目です。
「夜市」は日本ホラー小説大賞を受賞したし、直木賞の候補にも挙がった程に安定した面白い作品でしたが、2作目の「雷の季節の終わりに」は、情景描写が不十分な割りに間延びしていたイマイチな作品でした。ので、この3作目「秋の牢獄」は、私にとって恒川氏の真価を問う貴重な1冊になりました。

読んだ感想は…
もう星の数でお分かりかと思いますが面白かったですヽ(*^^*)ノ
3編からなる短編集なのですが、3作品それぞれ違う設定にも関わらず『牢獄』という単語がキーワードとなる共通点があり、「この話はこんな設定できたか〜」とワクワクしました。

特に展開について面白さを感じたのが、1話目の「秋の牢獄」では、どうせ同じ日を何度も繰り返すのなら旅行に行って思いっきり疲れるまで遊んでみたり、「死ぬかと思うこと」を実践した所です。このプラス方面への発想の転換は「なるほどぉ〜」と納得したし、自分ならどういう風にこの一日を費やすのかを考えました。ちなみに私なら「グルメツアー」をしたいと思ったのですが、朝になって全てがリセットされる時には摂取したカロリーもリセットされて、どんなに食べても太ることがない!という設定になるのかしら?
そして2話目でも、もしもある敷地から外出する事が不可能な状態になったらどうするか?と悶々と考えました。結果、こういう状況は嫌だとしか思えなかったのですが、話の中盤からこの「敷地からは出られない」「世間から隔離されてるといえる世界」という状況を上手く利用する登場人物が現れたので、これまた凄い発想の転換だと感嘆の声をあげました。

恒川さんの4作目も発表されたら、是非是非読みたいと思います♪



  ├ 恒川光太郎 -
恒川光太郎 『雷の季節の終わりに』
雷の季節の終わりに


★★☆☆☆

*あらすじ* (「BOOK」データベースより引用)
現世から隠れて存在する小さな町・穏で暮らす少年・賢也。彼にはかつて一緒に暮らしていた姉がいた。しかし、姉はある年の雷の季節に行方不明になってしまう。姉の失踪と同時に、賢也は「風わいわい」という物の怪に取り憑かれる。風わいわいは姉を失った賢也を励ましてくれたが、穏では「風わいわい憑き」は忌み嫌われるため、賢也はその存在を隠し続けていた。賢也の穏での生活は、突然に断ち切られる。ある秘密を知ってしまった賢也は、穏を追われる羽目になったのだ。風わいわいと共に穏を出た賢也を待ち受けていたものは―?透明感あふれる筆致と、読者の魂をつかむ圧倒的な描写力。『夜市』で第12回日本ホラー小説大賞を受賞した恒川光太郎、待望の受賞第一作。

*感想*
前作に引き続き、今回も“魔界”(?)と“人間界”の2つの世界を独特なストーリーで描いた不思議な1作でした。今回は少し長編だったし、途中に殺人ミステリー的要素が含まれたので、単なる空想ワールドというよりも面白く読めました。しかし、この人間界ではない世界を描いた時の情景的描写が少なかったような気がします。。。 具体的には、この作品の舞台になる『穏(おん)』という街に住んでいる人々はどういう外見をしているのか?、どんな家に住んでいるのか?とかです。仕方が無いので、私は勝手に「50年前位の日本の田舎」を想像していたけれど、そんな風貌で良かったのだろうか。。。。
非現実的な世界の話には、更なる情景描写と説明がないとその世界に浸る事ができないと思います。 ので今回はイマイチこの世界にのめり込む事ができませんでした。残念。


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恒川光太郎 『夜市』
夜市

★★★☆☆

*あらすじ*
『夜市』 そこは人間界だけではなく妖怪界やその他の界とも繋がっている不思議な市場。ある日人間の兄弟がその市場に迷い込んでしまう。彼らがその市場から抜け出す方法はただ一つ。何か商品を売買する事。そして兄は「野球の才能」という商品を是非購入したいと思うのだが、彼らは金を持っていなかった・・・そこで人攫い(ひとさらい)の商人が「弟と引き換えに『野球の才能』を買わないか?」と持ちかけ、兄は弟を売り、野球の才能を手に入れて一人人間界に戻ってきてしまう。しかし兄は5年経った今もこの出来事に罪悪感を感じていた。
第12回日本ホラー小説大賞受賞作

*感想*
「面白い!」云々よりも「いやぁ〜〜〜よくこんな架空の世界を思いつくなー!」とまず関心してしまいました。私は基本的にファンタジーや、非現実系が好きではないので、こういう架空の世界系も苦手なのですが、この作品は構成にもちょっと一工夫してあったのでサラサラーと読めてしまいました。
それにしても売られてしまった弟が不憫だわぁ。。。
私も幼い頃は姉にとってふてぶてしく可愛くない妹だったろうから、もしも姉と『夜市』に迷い込んでいたら私も売られてしまったんじゃないかと想像してゾクっとしました(^▽^;)


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