読書が大好きな主婦の読書記録です☆
年間100作品読破を目指して日々読書に明け暮れ、本を通して感じた事や感動を忘れたくないので、記録として綴っています(*^。^*)
東野圭吾 『魔力の胎動』

 

*あらすじ*

映画化『ラプラスの魔女』前日譚
自然現象を見事に言い当てる、彼女の不思議な“力”はいったい何なのか――。彼女によって、悩める人たちが救われて行く……。東野圭吾が価値観を覆した衝撃のミステリ『ラプラスの魔女』の前日譚。

 

*感想*

『ラプラスの魔女』の映画化&公開おめでとうございま〜す桜ぴかぴかぴかぴか

その公開に合わせて、前日譚といわれる本書を発売するなんて、ニクイですね〜〜イヒヒ よ!商売上手!!

 

ということで、ミーハー活字中毒者の私は読んでみましたよ〜〜るんるん

 

本書は、前日譚と触れ込みの通り『ラプラスの魔女』の事件が起こる少し前の頃、羽原円華は何をしていたのか?(どんな事件を解決していたのか)というのを連作短編で読ませていくものでした。さすがに円華が主役だと物語が整理し難くなるのか、工藤ナユタという鍼灸師を主人公に物語が進んでいくのですが、どの話も東野さんお得意の人情ものと、ラプラスらしい科学の謎を融合させていて、面白かったですラッキーラッキー

 

しかし、私は本書を「面白かった」と感じるのですが、羽原円華の能力を“非現実的”と受け取る方には、ちょっと本書は楽しめないかもしれないですねあせあせ

『ラプラスの魔女』に引き続き、今回も円華が色々な自然の力を感じ取り予言したり、物理的実験をするのですが、「なぜそういう力が働いたのか?」という説明は一切ないので、結局円華の特殊能力は、“超能力”に近いものとして受け止められても仕方のない展開なんです。なのでその能力についての整合性や実証可能か云々を気にする方には、少々本書は不満かもしれないです困惑

 

私は科学についてほぼ無知みたいものなので、深く考えずに円華の能力を受け止め本書を読んだのですが、私には1話目の『あの風に向かって翔べ』が面白かったです。引退を考えているスキージャンパーを円華の能力でもう一度最高の飛行をさせてあげる物語だったのですが、比較的シンプルな“風よ読む力”と、”家族愛“と、”最後は自分を信じる力“が混ざり合っていて良い話だと思いました。

 

そして最終章では、まさにラプラス〜の前日譚らしく、青江教授も出てきますし、甘粕才生や水城義郎の名前も出てきて、物語が繋がる瞬間にドキドキしました ただ残念だったのは、もう私の手元には『ラプラス〜』がなくって、「あれ?この人はラプラス〜では何をした人だっけ?」とちょくちょく分からなくなってしまったところです。

 

なので、是非最近『ラプラス〜』を読んだよ!という方や、映画を観られた方は、間を開けずに本書を読まれることをお勧めします

あまり深く考えず、シンプルに楽しんでくださいわーい

 

 



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東野圭吾 『恋のゴンドラ』

 

*あらすじ*

真冬に集う男女8人の運命は? あの東野圭吾が恋愛"という永遠のミステリーに真っ向から挑む。衝撃の結末から目を逸らすな!

 

 *感想*

タイトルと装丁から想像するに、これは恋愛小説なんだよね…!?

東野巨匠の描く恋愛が絡む小説は、前作『危険なビーナス』で懲りているから、読むのをどうしようかな…汗 

と、ずーっと躊躇っていたのですが

 

本書、面白かったです!!ラブラブラブラブぴかぴかぴかぴかぴかぴかぴかぴか

 

確かに基本は恋愛小説なのですが、「駆け引き」「謎」「オチ」が上手く組み合わされていて、心情で読ませる恋愛小説ではなく、ゲーム・ミステリー感覚で読ませる恋愛小説という感じで、ドキドキしながら一気読みでした。

 

そのゲーム・ミステリー感覚というのはどういうものかと言いますと、1話目の『ゴンドラ』では、

結婚目前の男が婚約者には内緒で他の女とスノボー旅行に行ったところ、相乗りすることになったゴンドラで本命の彼女が偶然にも乗ってきてしまう。しかし新調したウェアとゴーグルで本命の彼女に自分だとバレていない気がするのだが… 本当にバレていないのだろうか…?

と逡巡する話で、その悩む姿は哀れであり滑稽であり、そして自業自得だと腹立だしくもあり、面白かったですイヒヒ

 

その後の短編でも、登場人物たちとエピソードが上手く交錯していて、連作短編集の醍醐味である、登場人物達の“その後”を別の話で知ることができたので、読後は「完全燃焼」感がとてもあり良かったですラブ

 

私はウインタースポーツを全くやらないので、雪山の事情や、スノボーやスキーの専門的な話はよく理解できませんでしたが、それでも本書は楽しかったので、是非是非ウインタースポーツをやる人もやらない人も読んでみてくださいね★恋愛の指南書には決してならない内容だけれども、群像劇として楽しめること間違いなしですよ〜桜

 

 

 

 



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東野圭吾 『危険なビーナス』

 

 

*あらすじ*

弟が失踪した。彼の妻・楓は、明るくしたたかで魅力的な女性だった。楓は夫の失踪の原因を探るため、資産家である弟の家族に近づく。兄である伯朗は楓に頼まれ協力するが、時が経てば経つほど彼女に惹かれていく。

 

*感想*

本書は東野さんの新境地ともいえる作品ではないかと思います。

ジャンルはズバリ!!!

『オジさん向けエロ小説風ミステリー』

とな(笑)

 

あらすじは上記に載せた通りで、主人公(伯朗)の弟(明人)が失踪したとのことで、伯朗と明人の妻(楓)が、明人の行方を探る。というシンプルなものでした。

しかしそのシンプルな設定と展開に肉付けされている描写が、女性の視点から言わせて頂くと、どーしようもない“エロ目線”なのと、メロドラマでももうそんな古臭いセリフを言わないと思う“昭和臭”が漂いまくるクサイ言葉のオンパレードで、読んでいてかなりゲンナリしました

 

文学や文芸にも官能シーンやエロ描写は時として必要だと思いますよ。しかし本書に書き込まれている下ネタは、本書のストーリー展開や、人物たちの感情を描く上で、必要性を全然感じませんでした。

伯朗が大学生の時に彼女と1週間で12個入りのコンドームを空にした過去があったら何なの?初対面の人から蛇の交尾について聞かされても女性は引きますよ?あと、楓の四つん這いでジーンズに包まれた丸い尻をこっそり眺めたり、女性の胸の大きさを気にしたり、本当にやめてほしかったです。

 

昭和臭の方についても、楓の「お義兄様」だの「叔父様」だのと意気揚々と呼ぶ姿が、かなり不自然で気持ち悪かったし、伯朗の楓に対する独占欲の強さも、異質で最悪でした。しかも終盤で伯朗が楓に告白をしかけた時のやりとりが

伯「俺が君の力になりたいのは単なる善意からなんかじゃなくー」

楓「お義兄様、今夜は、そこまでにしておいていただけませんか」

って… このレトロ感溢れるやりとりは一体… 

私は自分がまだ若いとは思っていませんが、それでもこのやりとりとかは、古臭すぎて受け入れられませんでした。

 

ズラズラ文句ばっかりの感想で本当に申し訳ございません

小説の1本も書けないド素人にこんなボロクソ言われたくないとは思いますが、でも本当に本書は楽しめなかったんですー だってだって、遺産相続の話し合いが行われる名家で、ただの自称内縁の妻を代理人として認めますか普通!?ありえないでしょ(これを言うと元も子もないのですが…)

 

でも、中盤から東野さんの得意分野と思われる「脳の不思議」や「フラクタルの絵」などの話が入ってきたのは、物語に深みが出て面白かったし、興味深かったです。

 

はー・・・でも、この先また伯朗が主人公の続編が出ても読まないかな・・・

多分こんな無理な設定の物語の続編など出ないと思いますがね。。。

 

東野さん!お忙しいでしょうし、もうネタ切れなのはわかっていますが、是非ともまた「さまよう刃」や「手紙」の様な骨太作品をよろしくお願いいたします!!

 

 



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東野圭吾 『人魚の眠る家』


*あらすじ*
娘の小学校受験が終わったら離婚する。そう約束した仮面夫婦の二人。彼等に悲報が届いたのは、面接試験の予行演習の直前だった。娘がプールで溺れた―。病院に駆けつけた二人を待っていたのは残酷な現実。そして医師からは、思いもよらない選択を迫られる。過酷な運命に苦悩する母親。その愛と狂気は成就するのか―。

*感想*
東野圭吾さん作家デビュー30周年記念作品『人魚の眠る家』をやっと読めましたムード
30年経っても、何十冊も執筆してきても、ネタの重みと筆力の強さが変わらない東野氏の才能と努力にただただ感服致しましたぴかぴか本当に素晴らしい作品ですぴかぴか

本書はミステリーではなく、哲学的・倫理的・感情論的・そして社会の一般論的に読者に問題提起をしてくる作品になっています。その問題提起の内容とは「臓器移植」について。
皆さんは自分の愛する人が脳死状態になった時に、意識が戻ることはもうほぼないだろうと診断されても延命治療を望みますか?もしくは臓器提供へと踏切りますか?多分、「その時にならないとわからない」とお思いになる方が多いかな?本書では脳死と判断される基準や法律などの下地を丁寧に説明してくれていて、その上で色々な思想と状況の人々が出てくるので、「自分ならどうするか?」「何をもって死とするのか」という自分の考え方に真摯に向き合える作品になっています。

また本書では『母親の子供への支配力とその罪深さ』というテーマも含まれていて、現役育児中で母親である私には、臓器移植とは別にもう一つ深く深く考えされられた内容でした。
特殊な装置を使って意識のない娘を生かし続ける母親(薫子)。これは薫子の自己満足なのだろうか… しかし疑問や気味悪さを感じつつも薫子に意見できない周囲… そしてその薫子の希望を支える薫子の母親…

その薫子の言った言葉
『この世には狂ってでも守らなきゃいけないものがある。そして子供のために狂えるのは母親だけなの』
は帯にも使われている通り非常に重く、そしてなぜ『狂ってでも守りたいもの』ではなく『守らなきゃいけないもの』という言葉を著者は選んだのかと考えました。そして私の中で辿り着いた答えは『子供を守る。子供を育てる。子供を生かす。は母親の本能以外の何物でもないから』ということでした。『無償の愛』なんですよね。

本書は答えがない物語ですが、いつか自分の身にも降りかかる出来事かもしれないですし、移植をめぐる自分なりの考え方の予備知識にもなるかとも思うので、絶対に読んで損はない作品だと思います。難しいテーマですが、巨匠の巧みな文章でサラサラ読めてしまいますよ〜桜


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東野圭吾 『ラプラスの魔女』

*あらすじ*
円華という若い女性のボディーガードを依頼された元警官の武尾は、行動を共にするにつれ彼女には不思議な《力》が備わっているのではと、疑いはじめる。
同じ頃、遠く離れた2つの温泉地で硫化水素による死亡事故が起きていた。検証に赴いた地球化学の研究者・青江は、双方の現場で謎の娘・円華を目撃する――。
価値観をくつがえされる衝撃。物語に翻弄される興奮。
作家デビュー30年、80作目の到達点。

“これまでの私の小説をぶっ壊してみたかった。 そしたらこんな作品ができました。 ――東野圭吾”

*感想*
ガリレオシリーズとはまた一味違った、物理学・自然科学等を用いたエンタメ・ミステリー作品でしたぴかぴか

東野巨匠は「これまでの私の小説をぶっ壊してみたかった」とコメントされていますが、特別本書は東野氏のそれまでの小説をぶっ壊していたり、新境地を開拓してもいなかったと思います。いつも通りに読み易い文章で、東野さんの強みである物理学を少々混ぜ込みながら、読者を楽しませてくれるミステリー作品で、終始安定して読み進めることができましたラッキー

本書は群像劇風に、登場人物達それぞれの視点から1つの物語が綴られる様式で話が進んでいきます。その様に多視点で描くことにより、本書には多くの謎が含まれていて終始飽きる事なくワクワクしながら読めました。
2つの温泉地で発生した死亡事故は全くの偶然なのか?
円華と謙人の特殊な能力は超能力みたいものなのか?
円華と謙人は一体何をしようとしているのか?
甘粕才生のブログの内容と、その後甘粕才生はどうなったのか?
などなど。
冷静に振り返ると、これだけ多くの謎を本書に入れ込むのは至難の業だと思うのですが、東野さんは構成も文章も上手すぎて、その情景や段取りをすんなり読者に読ませてしまい、その偉業に読者は気が付きにくいかもしれません汗 しかしどうか本書を真正面から受けて読んでください!これだけ謎を散りばめ、最後にはしっかり収束される東野さんの力量はやはり大御所!!本物ですよラブラブ

あと、私はラストで語られる言葉にもジーンポロリとしました。
『世界は一部の天才や、あなたのような狂った人間たちだけに動かされているわけじゃない。一見何の変哲もなく、価値もなさそうな人々こそが重要な構成要素だ。人間は原子だ。』

それはある意味、こういう面白い小説を書ける作家だけがこの世に貢献しているわけではなくて、ただ小説を読むだけしか能のない私でも、この社会を作る重要な構成要素でいられているということなのかな?と感じたからです。

ラプラス方程式、ナビエ・ストークス方程式などの難しいことは全然わからない私ですが、この小説が東野さんがどれだけ心を込めて描いた作品なのかはよくわかりましたぴかぴか

東野圭吾氏デビュー30年、80作目という記念作品、是非とも読んでみてくださいね〜桜


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東野圭吾 『マスカレード・イブ』


*あらすじ*
ホテル・コルテシア大阪で働く山岸尚美は、ある客たちの仮面に気づく。一方、東京で発生した殺人事件の捜査に当たる新田浩介は、一人の男に目をつけた。事件の夜、男は大阪にいたと主張するが、なぜかホテル名を言わない。殺人の疑いをかけられてでも守りたい秘密とは何なのか。お客さまの仮面を守り抜くのが彼女の仕事なら、犯人の仮面を暴くのが彼の職務。二人が出会う前の、それぞれの物語。「マスカレード」シリーズ第2弾。

*感想*
さすが巨匠王冠2 安定の面白さでしたぴかぴかぴかぴかぴかぴか

本書は2011年に発表された『マスカレード・ホテル』の第二弾なのですが、物語は“エピソード・ゼロ”とでもいいましょうか、『〜ホテル』で活躍した新田と山岸が出会う前の短編物語集になっていまするんるん
この二人が出会う前の物語、面白かったわぁ〜わーい 『〜ホテル』で山岸尚美はすでにベテランフロントクラークだったのだけれど、本書ではフロントに配属されたばかりの頃や、ホテル・コルテシア大阪に応援勤務していた時の様子が描かれ、一層山岸尚美という人がどういう人なのか知り、愛着を持てるキャラクターへとなりました。

もちろん新田浩介もガッツリ出てきますよ〜ムード
しかも今回は新田の彼女も出てきて… 新田を形容する『色男』ぶりを少し垣間見せてましたイヒヒしかし新田自身のつぶやきで「多分(彼女とは)長くはなさそう」と言っていたので、次作で登場する彼女は別人なのでしょうね。 よ!色男!!イヒヒ

本書には4編収録されていて、うち2編が尚美が主人公、1編が新田が主人公、ラスト1編は2人とも活躍する。という構成でした。尚美が主人公の2編はホテルが舞台&警察が登場しないので、殺人ではないホテルのお客に纏わるミステリーなのですが、尚美の冴えた観察眼でトリックを暴いていく流れが面白かったです桜
新田が主人公の殺人事件の方も、一見単純な事件&犯人そうなのにmasquerade(見せかけ、虚構、〜のふりをする)を意識させられる一捻りあるトリックで良かったです桜

全体的に無難な作りな印象もあるのですが、いきなり文庫本での出版を考えるとコストパフォーマンスは良い方だと思いますよ♪『マスカレード・ホテル』をお読みになられた方は、是非ともこちらの『〜イブ』の方も読んでみてくださいねラブ


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東野圭吾 『虚ろな十字架』


*あらすじ*
別れた妻が殺された。もし、あのとき離婚していなければ、私はまた、遺族になるところだった──。
愛する娘と、その後別れた妻を殺害された中原は、元妻殺害犯への死刑求刑裁判に向けて動き出そうとしていた。しかし犯人の供述には不可解な点もあり、徐々に見え始めてくる想像を超えた全貌… 
東野圭吾にしか書けない圧倒的な密度と、予想もつかない展開。
私たちはまた、答えの出ない問いに立ち尽くす。

*感想*
「さまよう刃」「手紙」という作品で、被害者遺族の心情、真の贖罪、死刑制度の賛否などを描いてきた著者。本書もそういう系統なのですが、東野巨匠は今回も読ませてくれましたよ〜!!ラブラブ(もう巨匠と呼ばせてくださいラブラブ!!)本書も無駄な文章が一切なく、そして展開が程よく速いため飽きずに一気読みしちゃう作品で、本当に一晩で読んでしまいました桜
東野巨匠だけでなく、その3点(被害者遺族の心情、真の贖罪、死刑制度の賛否)を盛り込んだミステリー小説は数多くあるかと思いますが(私の知っている限りでは雫井脩介「検察側の証人」薬丸岳「天使のナイフ」などが近いかな)、本書はもちろんどの既存作品とも違う視点と構成で描かれているので、「またか」とか「使い古されたネタ」とは一切感じなかったし、それどころか更に真の贖罪の意味と死刑制度の賛否について考えさせられた傑作でしたぴかぴか

皆さんはもしも自分の大切な人が殺害されたら犯人に何を望みますか?
私ならやはり「命をもって償う」という意味で極刑を求めるかもしれません。でも本書では「死刑=真の贖罪」ではないことが語られ、
『死刑は無力です』

と読者も納得することと思います。しかし現実には再犯率の高さも問題になっていることから
『人を殺せば死刑−そのようにさだめる最大のメリットは、その犯人にはもう誰も殺されないということだ。』

という強い文章で、読者にも簡単には結論を出せない展開が続きます。(←その考えさせられている状況が私にはとても心地良いてれちゃう!)

本書には殺害動機の違う殺人犯が3人登場してくるので、学生のディベートにも使える作品だと思いました
(ここから少しネタバレなのでお気を付け下さい。)
出所中に金ほしさに強盗殺人(被害者は8歳少女)服役するも反省の色なし。
家族を守りたくて短絡的に殺人を起こし、家族の事情一切を背負い自首。
幼すぎて事態を解決できずに殺人を犯し、その後の人生を苦しみ、自分なりに償いをしている。

どの殺人犯も一律で死刑にすべきだと思いますか?
そしてラストの花恵の悲痛な叫び。あれは確かに自分勝手ではあるし、犯した罪は償うべきだけれども、浜岡小夜子が他人の家庭を壊す(良く言えば更生させる)までに踏み込むべきだったのかどうか…

本当に悩まされて面白かったので自分なりに死刑制度や本書に盛り込まれている倫理問題の結論を出したいとも思ったのだけれど、それこそやっぱり『人間なんぞに完璧な審判は不可能。』と今は実感しています。

あなたなりの結論考えてみませんか?本書絶対に考えさせられます。面白いです!さすが東野巨匠ですぴかぴかてれちゃう


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東野圭吾 『祈りの幕が下りる時』


*あらすじ*
悲劇なんかじゃない これがわたしの人生
極限まで追いつめられた時、人は何を思うのか。夢見た舞台を実現させた女性演出家。彼女を訪ねた幼なじみが、数日後、遺体となって発見された。数々の人生が絡み合う謎に、捜査は混迷を極めるが――

*感想*
あまり公にされていませんが、じつは本書、某シリーズの最新作ですぴかぴかラッキー
出版元のHPやオンラインショッピングのAmazonなどのあらすじでも、その件について一切触れていないので、冒頭16ページで彼の名前が登場した時にはかなり驚きましたどんっ
なので、私もその彼とは一体誰のことなのかはここでは伏せておきますね。その方が10倍か20倍はワクワク感が出て楽しめると思うので上向き

作品の内容の感想としては、さすが東野さんらしい安定のトリック&人情ものでした桜 近年の著者インタビューに「もうネタ切れ」とよくお話されているだけあって、さほど複雑なトリックなどは組み込まれていないのですが、とにかくやはり大御所は読ませ方が上手い!! 滋賀県に住んでいる女性が都内の生活感のないアパートで殺害された理由、同じ頃に河川敷で発見された焼死体との関連… それらが予想外の繋がりをみせ、そして主役だけでなく端役までもが効果的な動きをし、絡まった糸を解いてゆくという展開、さすがでしたラブ 

そして事件の動機と発端は切なさ溢れる内容で、東野ファンの方なら無知の状態で本書を読んだとしても、これが東野作品だと絶対に当てられる内容だったと思います(←良い意味でいつもの東野テイストだったということねラブ

本書はシリーズ物の主人公の過去に深く関わる内容になっているので、この本から東野デビューをするというのには不向きな内容になっています 本書を読む前に是非とも講談社から出ている東野作品を読破してみてね ってここまで言うとどのシリーズかバレちゃうね(笑)イヒヒ


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東野圭吾 『夢幻花』


*あらすじ*
独り暮らしをしていた老人・秋山周治が何者かに殺された。遺体の第一発見者は孫娘の梨乃。梨乃は祖父の死後、庭から消えた黄色い花のことが気にかかり、ブログにアップする。ブログを見て近づいてきたのが、警察庁に勤務する蒲生要介。その弟・蒼太と知り合った梨乃は、蒼太とともに、事件の真相と黄色い花の謎解明に向けて動き出す。西荻窪署の刑事・早瀬らも、事件を追うが、そこには別の思いもあった。
この世に存在しないはずの花をめぐり、驚愕の真相が明らかになる長編ミステリ。

*感想*
シリーズ物ではない話なので登場人物は全て初出な方々でしたが、いつもながらの重すぎず軽すぎない絶妙な描写で、程々に感情移入をしながらサクサクと読めましたぴかぴか

本書はまず2編のプロローグから始まります。1編は昭和30年代と思われる内容で、もう1編はもう少し近年と思われる内容。どちらにしても過去の内容なので、それらが今後本編にどの様に繋がりをみせていくのか、出だしから読者に期待感を持たせてくれるスタートになっていますラブ

そして本編はというと、簡単にいうと「黄色いアサガオ」の存在と、その花を所有していた老人の殺人事件の真相究明をめぐる物語なのですが、謎を解く鍵とみられるヒントがポンポン出てくるのでスピード感に溢れていて、飽きることなく一気に読めましたポッ
読後に「黄色いアサガオ」をネットで検索してみたら、本書に書いてあった通り江戸時代には存在していたそうですね!歴史をミステリー小説に絡めてくる手腕さすが東野さんですね!そして歴史繋がりの「負の遺産」として原発問題も上手く盛り込み、連載から10年の時を経て単行本化された価値がある1冊でした

この単行本化まで10年かかった事について著者からコメントが出ていますので、下記に添付させていただきますかわいい


【著者コメント】
『歴史街道』から小説連載の依頼がきた時、「私に歴史ものは無理です」と断りました。すると編集者は、歴史ものでなくても、何かちょっとでも歴史に関係する部分があればいいといいます。そこで思いついたのが黄色いアサガオでした。御存じの方も多いと思いますが、アサガオに黄色い花はありません。しかし江戸時代には存在したのです。ではなぜ今は存在しないのか。人工的に蘇らせることは不可能なのか。そのように考えていくと、徐々にミステリの香りが立ち上ってきました。面白い素材かもしれないと思えてきました。
ところが素材は良くても料理人の腕が悪ければ話になりません。何とか連載は終えましたが、あまりにも難点が多すぎて、とても単行本にできる代物ではありませんでした。おまけに、ずるずると出版を引き延ばしているうちに小説中の科学情報が古くなってしまい、ストーリー自体が成立しなくなるという有様です。しかし担当編集者には、「何年かかってでも必ず仕上げます」と約束しました。「お蔵入り」だけは絶対に避けたかったのです。
結局、「黄色いアサガオ」というキーワードだけを残し、全面的に書き直すことになりました。もし連載中に読んでいた方がいれば、本書を読んでびっくりされることでしょう。
しかし書き直したことで、十年前ではなく、今の時代に出す意味が生じたのではないかと考えています。その理由は、本書を読んでいただければわかると思います。


ただ「面白い」だけの小説も良いけれど、本書に込めた東野さんの思いと「今の時代に出す意味」しかと受け止めましたよチョキ

私も一度は朝顔市に行ってみたくなりました その時は絶対に「夢幻花」を探しちゃうな(笑)イヒヒ


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東野圭吾 『禁断の魔術 ガリレオ8』

*あらすじ*
『虚像の道化師 ガリレオ7』を書き終えた時点で、今後ガリレオの短編を書くことはもうない、ラストを飾るにふさわしい出来映えだ、と思っていた著者が、「小説の神様というやつは、私が想像していた以上に気まぐれのようです。そのことをたっぷりと思い知らされた結果が、『禁断の魔術』ということになります」と語る最新刊。
「透視す」「曲球る」「念波る」「猛射つ」の4編収録。ガリレオ短編の最高峰登場。

*感想*
ガリレオの短編シリーズといえば、水戸黄門の如く決まっているストーリー展開なのですが、本書ラストの「猛射つ」は一味違った持って行き方で熱かったですね〜おてんき 良かったですね〜ぴかぴか
そう、本の帯にあった「湯川が殺人を?」なんですよ。未読の方、湯川先生が凄いことしちゃうんですよ 是非読んでくださいね!!

引き続き「猛射つ」の感想になりますが、これは中編〜長編でもよさそうな内容でしたね。本書のタイトルでもある「禁断の魔術」の意味もこの話からきていますし、本編に出てくる「科学を制する者は、世界を制する」の言葉の奥深さに考えさせられるものがあったからです。
草薙、内海、湯川3人のやり取りも場面によって絶妙な緊張感があり、いつもの“憎まれ口をききながらも結局仲良し”というスタンスではなくなっていて、なんだか真剣でシリアスな彼らの表情を想像でき、一人でニヤケちゃいました(シリアスな顔ってちょっと惚れちゃうからさラブ

今回の終わり方からすると、当分ガリレオシリーズはお休みするということなのかしら?そして次に湯川先生が登場する時はとうとう湯川“教授”に昇進していたりするのかな!?
私としては科学トリックというよりも、登場人物たちの今後の人生が気になるので、これからもガリレオシリーズの刊行をよろしくお願いしたいところですモグモグ

定番の面白さなので、ガリレオ好きな方は是非本書も読んでくださいね〜桜


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