読書が大好きな主婦の読書記録です☆
年間100作品読破を目指して日々読書に明け暮れ、本を通して感じた事や感動を忘れたくないので、記録として綴っています(*^。^*)
重松清 『ステップ』

*あらすじ*
結婚三年目、三十歳という若さで、朋子は逝った。あまりにもあっけない別れ方だった―。 男手一つで娘・美紀を育てようと決めた「僕」。初登園から小学校卒業までの足取りを季節のうつろいとともに切り取る、「のこされた人たち」の成長の物語。

*感想*
妻を亡くした「僕」、母を亡くした娘。残された父と娘のその後の生活を描いた物語。

妻に先立たれて、精神的に悲しいのはもちろんのこと、物理的に生活上不便な事が生じることは私にも想像できました。 しかし本書ではその様な単純な問題だけでなく、娘の成長と共にぶつかる問題や、親切にしてくれる義両親との微妙な関係を描いていて、切なさや歯痒さを強く感じた深い作品でした。

義両親と「僕」との距離感は絶妙でしたねグッド 義両親にとっては娘を亡くしたことになり、その悲しみを抱えつつ、孫の美紀を愛し… でもその愛情を「僕」は完全には喜べなくて…と。。。 しかしそんな関係でも、いつも正面からぶつかってきてくれる義父の言動は非常に気持ちが良く、とても心に響きましたポッ

四歳になった美紀の成長について「いままでは、言ってみれば動物としての子どもを育てる苦労だよ。でも、子どもが大きくなってくると、今度は、ひととしての子供を育てていかなきゃいかん。ほんとうに大変なのは、これからなんだよ」の語りもそうだし、ラストの「きみは、俺の息子だ。そう思わせてくれ」「最初で最後の親父の説教だ」の言葉は涙を堪えて喉の奥が痛くなりました。

本書は娘をお持ちの30代〜40代の男性には泣ける悲しい作品、子育て中の女性には親父の愛情を学べる嬉しい作品になっていると思います!是非読んでみてくださいぴかぴか


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重松清 『カシオペアの丘で』



★★★☆☆

*あらすじ*
40歳を目前に末期癌を宣告された俊介には謝っておきたい過去があった−それは『不幸な事故をきっかけに自ら置き去った家族と故郷と幼馴染。』
俊介の帰郷をキッカケに、俊介を取り囲む人々もそれぞれの「生きるということ」「許すということ」に向き合う長編小説。

*感想*
「生」と「許す」という事が物語の根底にあり、常に読者に贖罪と許しについて問いかけてきます。そこには「愛」や「嫉妬」も絡み、非常に重いテーマが随時繰り広げられるのだが、物語としては退屈だった…。

故郷がなく、幼馴染もなく、そしてまだ病気について現実味を感じていない私には、どの登場人物の感情も理解できなかったのです。主人公の俊介の『妻と10歳の息子を残してこの世を去らなければならない辛さ』はもちろん、『自分のせいで誰かの人生を変えてしまった苦しみ』も私には経験がないので、全く感情移入できないし、それに伴う“許し”のテーマについても「何をそんなにウジウジしているの?とにかく逃げないで前に進めよっ!」と一喝したい程でした。
大体、余命宣告をされてから謝罪のメールを幼馴染に送りつけた俊介の精神にも苛立ちを覚えました。

本書で投げかけてくるテーマは多様で、捉え方ではいろいろ考えさせられるのだろうけれど、結局私が読後に思った事は『本書の内容が理解できなかった私は、「人間の弱さ」や「人の心の痛み」が解らない人間なのかもしれない』という事。
登場人物の中で、一番まともな人間だと思ったのは俊介の兄だと思ったのは私だけでしょうか。。。


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重松清 『愛妻日記』


*あらすじ* (「BOOK」データベースより引用)
R-18指定の重松清。奥様には隠れて読んでほしいのです。夫のゆがんだ情欲を描く、初の性愛小説集。

*感想*
し、し、重松さん… 一体どうしちゃったのですか!??頭の中のネジが3本くらい吹っ飛んでしまったのですか…?

と、超ビックリする位に今までの作風とは全然違う、性愛小説でした。
解り易く一言で書けば、ただの官能小説です(汗)

重松さんはいつも「家族愛」を基盤に物語を書いている方なので、その原点を探ればそれは「夫婦愛」であり「人間愛」なのかもしれない。そういう意味では、本作品もいつも通りに「家庭の中の愛」の話なのですが…露骨な性描写のオンパレードは、ちょっと「学生推薦図書」に推薦されている氏の名が汚れてしまう気がしました。。。

初めて重松作品を読む人が、この作品から読んだら相当なショックを受けるだろうなぁ。。。 そいう方がいない事を祈るばかりです。


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重松清 『流星ワゴン』
流星ワゴン


★★★★☆

*あらすじ* 
妻の浮気、息子の非行で家庭は崩壊。仕事はリストラされた。生きる希望なしー。「死んじゃってもいいかなぁ…」と一人途方に暮れていた主人公(38歳)の元に1台のワゴン車が現れる。ワゴンに迎え入れてくれたのは5年前に交通事故でこの世を去ったというある父と息子だった。そして主人公はその親子と共に時空を超え、人生の岐路になった場所への旅を始める。過去へ戻って未来を変える事ができるのか。。。

*感想*
私はSF系が好きではないと言いつつ、こういう「時空を超える」物は好きなんですよねー 笑。 だって、過去や未来へ行くってロマンがあると思いませんか?
ので、本作品の「人生の岐路になった場所への時空旅行」という設定にドキドキワクワクしました。今最悪な人生を送っている主人公が過去に戻り、その岐路で以前とは違う行動をし、未来を変えられるのか…。

つまり、主人公は『未来を知っている』という状況になるのですが、そんな中で彼は言います
「(変えられない未来なら、未来など)知らないほうが、ましだ」
と。
しかし、その言葉に対して、時空旅行のナビゲーターである人が
「被害者づらができるからですか?」
と、ぴしゃりと答えます。

このやり取りは、短い文章ながら主人公の人格・性格・考え方を指摘していて「はっ!」とさせられました。つまり主人公は他力本願・ネガティブ思考なんですよね。
「未来は変えられないかもしれない、しかし過去へ来た今、今回は未来を見据えて最善と思われる行動を取ってやる。」位のガッツが彼にはないんだよね。
しかしそんな彼も旅をしていくうちに、どんどん自分と現実と向き合えるようになっていくから、気持ちいい話でした。

メインストーリーとしては、父と息子の関係についてが主なので、世の仕事や家庭にお疲れのお父様達にオススメな1冊だと思います♪


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重松清 『その日のまえに』
その日のまえに

★★★★☆

*あらすじ* 
知人の死。友達の死。家族の死。
それぞれの人が身近な人の死を通じて死という事を感じ、考える短編集。
『ひこうき雲』 小学校6年生の時に、クラスメートが病気で入院をしてしまった勉(ベン)君の物語。
『朝日のあたる家』 夫を亡くした教師“ぷくさん”と、彼女のかつての教え子の物語。
『潮騒』 昔クラスメートを溺死で失い、そして自分の余命が短いと告知されたサラリーマン“シュン”の物語。
『ヒア・カムズ・ザ・サン』 母1人、子1人の2人暮らしの幸せな家庭に告げられた母の病気に悩む“トシ”くんの物語。
『その日のまえに』 妻、和美の余命があとわずかと知り、二人が初めて暮らした街にでかける夫婦の話。
『その日』 とうとう妻、和美の人生最後の日を迎えてしまう夫と息子達の話。
『その日のあとで』 妻、和美を失った後の残された夫と息子達の語。

*感想*
『家族小説といえば⇒重松清』
と言っても過言ではないと思います。
今回もそれぞれ余命わずかと先刻された家族を持った家庭を、それぞれの年齢からの違った視点で書ききってくれましたね。

この本は『青少年読書感想文全国コンクール 高等学校の部』の課題図書に選ばれているというのに納得。高校生諸君が読ぶ場合、やはり主人公が高校一年生の『ヒア・カムズ・ザ・サン』のトシくんに感情移入するのかな。トシくんがお母さんの病気を察し、素直に心配する姿を表現できない思春期特有のジレンマがすごく印象的だった。5年前の小学生の時なら素直に泣いたり喚いたりでき、あと5年後の20歳になった頃だったら「俺を頼ってほしい」と素直にお母さんに言えるのに… うん、すっごくよくわかるよ。

私は年齢的、立場的に『その日のまえに』『その日』『その日のあとで』の3話にどっぷり感情移入をしました。
正直、「人の死ネタ」というのは 「悲しくて当然」という思いがあるので、泣くのは悔しい気もするのだけれど、この3話は夫婦の思いがひしひしと伝わってきて耐えられず号泣してしまいました。

あなたなら自分が亡くなった後、夫(もしくは妻)に再婚せずにいてほしいですか?
自分の事を深く覚えていてほしいですか?
この妻が夫に宛てた最後の手紙の一言

↓ネタバレです。読まれる方は反転してください。
「忘れてもいいよ」

なんて重い一言なんだろう。
夫と子供達を愛し、彼らの幸せを一番に望むがゆえに選んだ一言なのだろうけれど、残された者はそんなに簡単に受け止められないよ。

今の私なら 
「私の事はほんの時々思い出してくれるだけでいいから、あなたの幸せを一番に考えて生きていってください」
とか書くかな。
根本にあるのはこの本の妻と同じであろう「もう何もしてあげられない私の思い出に縛られていて欲しくない」という意味で。
今はまだそんな日の事は考えたくないけれど、いつか旦那さんと私もそういう話とか取り決めをしておいた方がいいのかな…
死は平等に皆に訪れるものだけれど、そのタイミングは平等ではないからね。
学生から大人まで一度読む価値のある1冊でしたヽ(*^^*)ノ


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重松清 『きみの友だち』
きみの友だち


★★★★☆

*あらすじ*
恵美ちゃんは事故で片足が不自由になって以来友達と距離を置くようになった。恵美ちゃんの弟、ブンちゃんは突然のライバルの出現によりプライドが傷つき意地をはってしまう。その他彼らの周りに居るお友達それぞれの立場や悩みを十代の目線で描いた話。

*感想*
学生時代に友達関係で悩みをもたなかった子供は絶対にいないよね。この本はいろいろな性格の人達がそれぞれの環境と人間関係に悩む姿が描かれていて、自分の過去を思い出しながらあらゆる登場人物に感情移入をしてしまいました。

今時「うちの子に限っていじめらる事なんかない」と思っている親はいないと思うけど、この本を読むとどんな子でもいじめに遭う可能性を再認識し、そしてそれを乗り越えるヒントを得られると思います。

先日、私の通っているバレエ教室にいる小学2年生位の女の子が「学校の部活で卓球部に入っている」というので、「バレエの他にも部活もやっているなんて凄いね!」って言ったら「だって部活に入らないといじめられるから・・・」と。どんな小さい子にもそこには社会があり、悩みもあり、そうやって成長していくんだよね。彼女はとても素直でかわいい子なので、この先も理不尽ないじめに遭う事なく成長してくれるといいなぁ。。

『"いじめで一番恐いこと" それは "性格を変えられてしまう事" 』←今回の本の作品文中で一番心に響きました。


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