読書が大好きな主婦の読書記録です☆
年間100作品読破を目指して日々読書に明け暮れ、本を通して感じた事や感動を忘れたくないので、記録として綴っています(*^。^*)
乙一 『箱庭図書館』

*あらすじ*
少年が小説家になった理由。コンビニ強盗との奇妙な共同作業。ふたりぼっちの文芸部員の青くてイタいやりとり。謎の鍵にあう鍵穴をさがす冒険。ふと迷いこんだ子どもたちだけの夜の王国。雪の上の靴跡からはじまる不思議な出会い。集英社WEB文芸「RENZ ABURO」の人気企画「オツイチ小説再生工場」から生まれた6つの物語。

*感想*
読者の方に原稿をおくってもらって、それを乙一が自由にリメイクするという企画、『オツイチ小説再生工場』から生まれた小説作品集です。面白い企画ですよね
この企画の舞台裏については、本書巻末の「あとがき、あるいは『箱庭図書館』ができるまで」に書かれていて、そこを読んだおかげで、「なるほど… だからこういう作風になったのか…」と納得できた点が多々ありました。

本書の全体的な雰囲気は「乙一仕様」で出来ているのですが、やはり細かい箇所で今までの乙一には見られなかった文章が入っているんですよね。特に「青春絶縁体」での主人公と先輩のやり取りは「別人」が書いたものだと読んできて感じたし、実際に別人が書いたものだったのですね。あとがきでも『「少年がガッツンガッツン犯されまくる」というような台詞が登場するんですけど、僕が書いたわけじゃないですよ。原作にあった言葉をできるだけのこしたんです。』と乙一自身が語っています。確かにこの「少年が…」の台詞が衝撃でした

各話それぞれ思考を凝らした良い話だったので、リメイク前の原作もそこそこ面白いものなのでしょうが、バラバラの短編を「潮音さん」を通して繋いでいくリメイク術が私はとても気に入ったので、やはり原作よりか本書の方が読み応えはあるのかもと思いました。

きっと世の中には「アイディアは豊富だけれど、文章力が乏しい」人もいるでしょうから(私は発想力も文章力も乏しいですが…)このリメイク企画は是非違う作家さんでもやってみて欲しいですね♪個人的には有川浩さんによるリメイクを是非とも読んでみたいなぁ〜





  ├ 乙一 -
乙一 『死にぞこないの青』



★☆☆☆☆

*あらすじ*(「BOOK」データベースより引用)
飼育係になりたいがために嘘をついてしまったマサオは、大好きだった羽田先生から嫌われてしまう。先生は、他の誰かが宿題を忘れてきたり授業中騒いでいても、全部マサオのせいにするようになった。クラスメイトまでもがマサオいじめに興じるある日、彼の前に「死にぞこない」の男の子が現れた。ホラー界の俊英が放つ、書き下ろし長編小説。

*感想*
読んでいて非常に気分が悪くなりました。羽田先生によるマサオへの理不尽ないじめに腹が立つし、途中から登場してくる「アオ」という青い顔の少年の描写もグロテスクだし、とにかく気持ちが悪かったです。本当に読んでいて不快だったので、途中で読むのを止めようかと思ったのですが、「そこまで読者を不快にできる文章っていうのも凄いことなのかもしれない」と考え方を変え、どうにか最後まで読みきりました。

読みきった感想を一言でいうと、「全く私の好みではない」です。
この物語を通して、人の心にある『明』と『暗』を表現したかったように思えますが、はたして本作品の様な設定と表現で表すのがベストな形だったのだろうか?このグロテスクな世界が乙一ならではの世界観だというのも分かってはいるつもりなのですが、私には全く受け入れられない文章とストーリーでした。

乙一の作風は、「失はれる物語」「暗いところで待ち合わせ」などの切ない系と、「GOTH」や本書などのグロテスク系に分ける事ができると思います。私は前者の切ない系は大好きなのだけれど、後者のグロテスク系は大嫌いで、今乙一の次作品が楽しみなようで、楽しみではない複雑な心境です…。結局は乙一作品を読み続けるとは思いますが…。


  ├ 乙一 -
乙一 『石ノ目』



★★★☆☆

*あらすじ*
4編からなる切ないホラーファンタジー短編集。

『石ノ目』 目が合った人間を石化できるという女の話。
『はじめ』 “はじめ”という名の空想の人物と友達になる話。
『BLUE』 魂を持つぬいぐるみ達の話。
『平面いぬ。』刺青で腕に描いた犬が動く話。

*感想*
切なく、怪しく、まか不思議な世界が繰り広げられている、乙一らしい作品でした。

4編それぞれが違うテイストで、どれも面白かったです。
私が一番気に入ったのは、腕に刺青で描いた犬が動くという『平面いぬ。』です。肌に掘り込んだ刺青の画が動くなんて発想、どうしたら思いつくのだろう? 肉の画を加筆したら、しっかりその肉を食べてしまう刺青の犬、ポッキー。かわいい! 主人公の家族に起きる悲しい出来事は、読んでいてちょっと切なくなったけれど、読後はちょっと温かい気持ちになれたので良かったです。

主人公が入れた刺青が、もしも犬ではなくて、コブラとか猛獣だったらどうなっていたのだろう!?
想像すると怖いわー!


  ├ 乙一 -
乙一 『GOTHゴス』
GOTH 夜の章

GOTH 僕の章

★★☆☆☆

*あらすじ*
自分達を「GOTH=人間を処刑する道具や拷問の方法を知りたがり殺人者の心を覗き込むもの、人間の暗黒部分に惹かれるものたち」と表す主人公の僕とクラスメートの森野夜。この2人が遭遇する事件を描いた短編集。 

*感想*
これはちょっと悪趣味な本だなぁ〜( ̄ω ̄;) … 殺人、死体、猟奇的内容で、そしてそういう場面を冷静に楽しむ主人公… あー怖い怖い。
各話毎にちゃんとオチがあったらか話の内容としては満足なのだけれど、真剣にその場面を想像すると気分が悪くなるような場面もチラホラ…

しかし最後の6話目は姉妹を題材にした内容で、自分の姉妹関係と重ねて読んでしまい思わず切なくなりましたo(;△;)o  なんとなく仲良しではなかった姉妹の姉が殺害される直前に『カセットテープにたった一人にだけ宛てたメッセージを吹きこむ事』を許され、その姉は妹宛てに最後のメッセージを吹きこむの。その妹を選ぶ所と、そのメッセージの内容にホロっときたよ”(/へ\*)”))ウゥ、ヒック。 皆さんならそういう時に誰を選ぶ?殺害される直前でたった一人にしかメッセージを残せないんだよ? 今の私なら間違いなく旦那くんに残すだろうけれど、独身時代の私だったらどうしただろう。。。両親のどちらかだけを選ぶのも悪いし、やっぱり姉を選んでいたかもな…。しかし3人兄弟だったり、今現在結婚してお子さんまでいらっしゃる人は旦那さん(もしくは妻)!?or お子さん!?

最後に、これは『フィクション』と『現実』の境目をよく理解できていない子供には読ませない方が良いでしょう。


  ├ 乙一 -
乙一 『失はれる物語』
失はれる物語


★★★★☆

*あらすじ*
切ない話、6編を収録した短編集。

『Calling You』 時間と空間を超えて繋がる"頭の中の携帯電話"の物語。
『失はれる物語』 事故によってほとんどの感覚を失った主人公とその妻の物語。
『傷―KIDS―』 他人の体の傷を自分の身体へと移動させる事ができる少年の物語。
『手を握る泥棒の物語』 泥棒が手探りが探し握った物は部屋にいた人の手だった物語。
『しあわせは小猫のかたち』 主人公が引っ越してきた部屋には猫と明るい幽霊が住んでいた物語。
『マリアの指』 死んだマリアの小指を探す物語。

*感想*
筆者、乙一の執筆スタンスとして、「楽しければい」という事があるそうで、今回も普通に楽しかったです。いや、楽しいという表現はちょっと違うかな、というのも「切ない」話ばかりだったから…。

特に表題作『失はれる物語』は久し振りに涙が溢れました。本を読んで泣くなんていつ依頼だろう?少なくとも2006年に入ってからはまだ本で泣いてなかったな。。 
自分が植物人間になってしまったと自覚している主人公。しかしその世界から抜け出せない辛さ。自分も辛い、そして愛する妻だって辛いだろうに。 主人公の下した決断は正しかったのかどうか判らない。しかしその決断は彼にとって「楽」ではなかったのだけは確か。もう彼の気持ちと妻の気持ちを思うと気が狂いそうになる程辛かった。これを「胸が張り裂ける思い」というのだろう。

乙一さんは人の心の弱さをミステリータッチで書くのがとても上手な方だと思います。本書の6編もそれぞれ心に弱さを持った人々を題材にちょっと変わった視点で描いていてとても良かった。乙一さんは今現在28歳という若さなので、これからいろいろ人生経験を積んで、もっと深みのある人間像と今現在も光っているミステリーを融合させてより素晴らしい作家になるのかな〜と期待しています☆


  ├ 乙一 -
乙一 『暗いところで待ち合わせ』
暗いところで待ち合わせ


★★★★★

*あらすじ* (「BOOK」データベースより引用)
視力をなくし、独り静かに暮らすミチル。職場の人間関係に悩むアキヒロ。駅のホームで起きた殺人事件が、寂しい二人を引き合わせた。犯人として追われるアキヒロは、ミチルの家へ逃げ込み、居間の隅にうずくまる。他人の気配に怯えるミチルは、身を守るため、知らない振りをしようと決める。奇妙な同棲生活が始まった―。

*感想*
読み終えた後に心が温まりました。主人公の2人の心情に共感できる所が多くあり、自分の性格について振り返りました。

「他人と接しなければ心を乱される事がなく平穏な日々を過ごせるかもしれない。しかしそこには孤独が付き纏う」

私も何度もそう思ったことか。
じつはスポーツジムに入会した時期は会社での人間関係にかなり疲れていた時だったので「ジムでは一人も知人・友人を作らない」と心に決めて入会したんだ。しかしやはり声をかけてくれる人がいると嬉しくて、だんだんと人の輪に入るようになって、そして「やはり」というか「私の根本的性格の欠陥」というかで、また人間関係に悩み「ジム内で何故孤独を通さなかったのだろう?」と後悔した時もあった。しかし結局今では毎日メールをやりとりする大好きな友達、そしてなんと結婚相手にまでジムで出会えたからね!この先また人間関係で悩む事ができた時はこの本を思い出そうと思います。


  ├ 乙一 -
乙一 『夏と花火と私の死体』
夏と花火と私の死体


★★★☆☆

*あらすじ*
幼い兄妹によって一人の少女が殺された。兄妹は死体を隠す事に決めるが大人たちの追及と捜索から逃れることができるのか?そして物語の進行は死んだ少女の視点で描かれるという斬新な語り口で運ばれる。

*感想*
乙一作品は『ZOO』を読んだ事があり、それなりに面白かったのでこの作品も読んでみようと思い図書館で借りました。この『夏と花火と・・』がデビュー作でなんと16歳で執筆というからビックリ!普通に面白く、何度もハラハラさせられたし、何よりも死んだはずの『私』の目線で物語が書かれていてそのアイディアに驚きでした!


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