読書が大好きな主婦の読書記録です☆
年間100作品読破を目指して日々読書に明け暮れ、本を通して感じた事や感動を忘れたくないので、記録として綴っています(*^。^*)
深水黎一郎 『ミステリー・アリーナ』


*あらすじ*
全編伏線ともいえる「閉ざされた館の不可解な連続殺人」の真相を見抜く。早い者勝ち、「真相」が分かればいつでも解答可能の争奪戦。もちろん「あなた」も参加OK。強豪たちがつぎつぎ退場していくなか、その裏で、何かが始まっていた…ベストセラー『最後のトリック』の著者があなたに挑む多重解決の極北!

*感想*
今まで読んだことのない、新ジャンルミステリー本でしたムード

読み始めは、主人公が大学時代のサークル仲間と別荘で集まり、そこで仲間の一人が何者かによって殺害されてしまうとう展開から“一般的なクローズド・サークル本”かと思ったのですが、なんと本書はそんな単純なものではなかったんです!!

本書は、その別荘での事件はあくまで作り物(小説)で、その「トリックと犯人を暴け!暴けた者には賞金20億円プレゼント!」というテレビ番組が舞台の物語でした。
なので本書の構成は、『別荘での事件が綴られる』→『スタジオの参加者が犯人とトリックについての推理を披露する』の繰り返しになります。

そうやってスタジオにいる解答者がそれぞれ推理を披露していくのですが、それがとても高いレベルの推理で、何度も唸らされて面白かったですラッキーぴかぴか著者の用意してくれた叙述ミステリーと伏線が多くて、解答者が自論を展開する度に「なるほど…そういう考え方もあるな!」と翻弄されまくりで、ついには自分がどれだけいつも受け身でミステリー小説を読んできてしまっていたのかを反省するほどでしたひやひや
ただ、別荘でのミステリー部分の進み具合が遅くて(同じ状況を視点を変えて複数回綴られるところ)に疲れてしまって、私のページを捲るスピードは遅めになってしまいましたがねたらーっ

別荘での事件を推理するだけでなく、テレビスタジオ場面でのブラックユーモアや、その番組の真の目的など、大きな括りでも斬新さがある本だったので、きっとこの新らしいジャンルに驚くことと思いますよ!是非読んでみてくださいねラブ


きのこレッド追記〜私が爆笑したくだり〜
P89 司会者の桃太郎嬉しいとアシスタント怜華女のやりとり
嬉しい桃「(芥川作品について語った後)怜華ちゃんは、芥川龍之介を読んだことありますか?」
女怜「えー、怜華よくわかんなーい。そもそも芥川龍之介って誰ですかぁ?」
嬉しい桃「い、今の私の話聞いてました?さ、作家ですよ…」
女怜「有名な作家さんなんですかぁ?」
嬉しい桃「有名です」
女怜「ふうーん、じゃあその人、最低でも芥川賞くらいは獲っているんですかぁ?」
冷や汗冷や汗冷や汗


  ├ 深水黎一郎 -
深水黎一郎 『美人薄命』


*あらすじ*
孤独に暮らす老婆と出会った、大学生の総司。
家族を失い、片方の目の視力を失い、貧しい生活を送る老婆は、将来を約束していた人と死に別れる前日のことを語り始める。
残酷な運命によって引き裂かれた男との話には、総司の人生をも変える、ある秘密が隠されていた。
切なさ溢れる衝撃の結末が待ち受ける、長編ミステリー。

*感想*
大学の進級を賭けたレポート提出のために、老人宅へお弁当の配達ボランティアを始めた総司。ボランティアも老人の相手も面倒と思っていたのに、何故か84歳の独居老婆のカエにだけは親しみを持つことができ、そしてカエの過去の話へと引き込まれていったのだが…
という、青年と老婆のお話でした本

具体的にどういう分類の小説かといえば、ボランティアや高齢化社会について考えさせられる社会派なところあり、カエの真意を読み取るミステリーでもあり、そして儚い恋の物語でもあったと思います。まさかまさか、宅配弁当ボランティアという現場を通して、ここまで奥深いミステリーや切ない恋心を織り込んでくるとは、読後驚きと切なさとで胸がいっぱいになりましたポロリ

本書の出だしは、旧かな遣い文章を用いてカエの若かりし頃を描いているので、活字に慣れていない人にはちょっと読み難いかもしれないです。しかし数ページ過ぎると、現代を舞台に総司目線での物語が始まるので心配しないでください!! その総司の文章は、とても軽妙で読み易く、そして何よりもカエ婆さんとの掛け合いが最高に面白いんですラブラブ
84歳のカエ婆さんが「あと2歳若かったら(総司のことを)ほっとかなかった(口説いてた)」とつぶやいたり、さり気なく素麺を催促したり、82歳まで生きていながらも「美人薄命というからもうすぐ迎えがくるかな」と言ったりと、どれも嫌みのない面白さでかなり笑えました。
しかし、ラストにはすっごいミステリーが隠されていた事と、とある秘められた恋心が明かされてホロリと涙がこぼれましたポロリ

はっきり言ってこれは「1冊で3度おいしい」作品だと思います。過去の戦争、高齢化社会、恋愛を通して得られる悦び、そしてトリック、是非本書で色々と味わってくださいぴかぴかラブ



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