読書が大好きな主婦の読書記録です☆
年間100作品読破を目指して日々読書に明け暮れ、本を通して感じた事や感動を忘れたくないので、記録として綴っています(*^。^*)
天野節子 『午後二時の証言者たち』


*あらすじ*
三月五日、午後二時ごろ、みどり市旭ヶ丘一丁目の横断歩道で、近くに住む八歳の女児が走ってきた乗用車にはねられ、病院へ搬送されたがまもなく死亡した。乗用車を運転していた二十六歳の男性に詳しい事情を聞いている。 たった数行の三面記事から始まる、慟哭のミステリー。

*感想*
少女の死に関わる人々それぞれの事情を描き、最後にはその物語中で起きた殺人事件の犯人とその思惑もわかる、群像劇的ミステリー小説でした。

メインストーリーは、少女を死へ追いやった原因状況ではなくて、その少女の死に関わった人が殺害されていく復讐ミステリーなので、「犯人は多分あの人だよね?」と察しながら読み進めることができます。しかし犯人に100%確信を持てる描き方でなかったり、差出人不明の手紙が登場してくるので、「じつはこの復讐殺害の犯人は違う人なのか?」と読者を不安にさせたり…その塩梅が見事で一気に読んでしまいました桜

しかしラストは結局「やっぱりね」の結末なんです(笑)
↑↑突如ネタバレすみませんたらーっ
でもね、70歳女性の著者らしい巧な犯人女性の心情描写が読み応えのあるもので、深く私は感動しました。その母親の心情を描きたかったために、このミステリー小説を考えたのかな?と思う程に。

子どもは両親に愛されるたまに生まれてくる。そういう意味で子どもは魅力の塊だ。その魅力は観念的ではなく、直接的で具体的な感覚だった。
親の愛の上に愛はなく、親の愛の下に愛はない。親の愛は無限であり、それこそが、崇高な慈しみの精神と思う。

なんだか、育児真っ盛り中の私には、近年こういう親の愛について綴った文章が本当に胸に沁みるのですよね…ポロリ 子供の存在って、本当に人生を変えるから。それは家族構成としてだけでなく、人生観にね。
これがあと20年もすれば、旦那や親の介護に疲れる妻、本作中でいえば虚偽証言をした寺島初美の方のエピソードにもっと深く共感やら感情移入するのでしょうが(笑)

事件・事故の現場には「それぞれの人生を背負った生身の人間がいる」という現実を見せてくれる秀作です。是非読んでみてくださいぴかぴかるんるん


  ├ 天野節子 -
天野節子 『氷の華』


*あらすじ*
専業主婦の恭子は、夫の子供を身篭ったという不倫相手を毒殺する。だが、何日過ぎても被害者が妊娠していたという事実は報道されない。殺したのは本当に夫の愛人だったのか。嵌められたのではないかと疑心暗鬼になる恭子は、自らが殺めた女の正体を探り始める。そして、彼女を執拗に追うベテラン刑事・戸田との壮絶な闘いが始まる。
天野節子デビュー作。



*感想*
伏線ありの良く練られたプロットだとは思いますが、全体的に淡々と綴られる文章から緊迫感が伝わってこず、没頭できない作品でした


本書最大の見せ場(メインストーリー)は、「恭子が殺害した女、関口真弓は本当に夫の愛人だったのか?」「もしも関口真弓が夫の愛人でないのならば、誰が何のために恭子に嘘をつき、陥れようとしているのか?」という事だと思うのですが、追い込まれていく恭子の姿に臨場感がなかったためにハラハラドキドキすることは一切ありませんでした。これだけ恭子が陥れられたことが判り易い展開とするならば、せめて恭子の反撃劇をドラマチックに描けばいいのに、それすら地味なメモ偽造や電話での伝言程度だったため、驚愕・怒涛の展開にならず残念だった
また、戸田刑事の推理が長く、同じことの復唱も多かったので読んでいて疲れた。その辺りをスマートに凝縮できていたら、もっと恭子と戸田の推理合戦が白熱して、読みやすく面白いものになったのではないだろうか。


気になった点をズラズラと書いてしまいましたが、デビュー作でこんなに凝った話が書けるのは凄いとも素直に思いました。しかも自費出版からのスタートした後に、単行本化・文庫化で35万部を超えるベストセラーへと大躍進し、更には2008年には米倉涼子・堺雅人によってドラマ化までされてますからね!


今週金曜日(2010年12月17日)に「氷の華」の次に著者が発表した『目線』がフジテレビでドラマ放送されるそうなので、そちらの原作&ドラマもチェックしたいと思いま〜す。

 



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