読書が大好きな主婦の読書記録です☆
年間100作品読破を目指して日々読書に明け暮れ、本を通して感じた事や感動を忘れたくないので、記録として綴っています(*^。^*)
有川浩 『倒れるときは前のめり』

 

*あらすじ*

『図書館戦争』『レインツリーの国』『植物図鑑』ほか映像化続々の人気作家・初のエッセイ集!

日々の生きるつれづれ、創作の裏側、大好きな本や映画、敬愛する人びと、ふるさと高知のことなど、デビュー書籍刊行前から現在までに綴った90本超に、それぞれ振り返りのコメントを書き下ろし。

現在入手困難な「ほっと文庫」に収録された短編『ゆず、香る』と、片想いがテーマの恋愛掌編『彼の本棚』の、小説2編も特別収録。

 

*感想*

エッセイ集というジャンル本なのですが、ゲラゲラ笑って読み進めるような軽いタッチの話よりも、東日本大震災、出版業界の厳しい現実、聾者への理解、そして読者から著者への非難の声などの重い話の方に比重がある本だったので、「有川浩大好きラブもっと彼女のことを知りたいラブラブ」と強く思っている方でないと楽しめない本かなと思いましたイヒヒ

 

私はというと、有川さんのデビュー作から3作続けて発表された、自衛隊3部作は嗜好に合わなかったものの、それ以後の図書館戦争シリーズからは、どっぷりと有川ファンでありますので、このエッセイ集も面白く拝読させて頂きましたよぴかぴかぴかぴか有川さんのことをほんの一部分ではあるでしょうが、知ることができて嬉しかったですラッキー

 

【この本を読んで驚いた事】

有川さんの自己評価について驚きました。

以下『「嫌い」と公言 慎みたい』 より抜粋

 

ネット上でプロフィールなどに「好きな作家…有川浩」と書いて下さっている方を見かけると、「バカにされてしまうかもしれませんよ、大丈夫ですか」「進学や就職の面接では言わないほうがいいですよ」と勝手にそわそわしてしまうのだが―

 

とご謙遜されているのですよ汗ええー!?世間はそうやって有川さんを見ているの??と驚き、更にそれを著者自らの言葉で知るとは…と2倍の驚きでしたひやひや私はそういう風に有川作品を思っていないし、私は胸を張って言いますよ!「有川浩の本が大好きだ!!」と!

 

【読んでいて一番興味深かった事】

それはもちろん『この本、大好き!』の章でしたラブ好きな人がどんな本を読んでいるのかって気になりますよね。ので有川さんの好きな本、気になる作家、影響を受けた作家などを知れて嬉しかったですモグモグ有川さんが読後「完敗だ、ちくしょう!」と思ったという冲方丁さんの『天地明察』は、歴史ものということで敬遠していた私ですが、有川さんを感服させた作品ということで一気に興味が沸きました!近日読んでみようと思います。あとジャニーズの加藤シゲアキくんのことを本物の作家として触れていたり、ジャニーズファンとしても嬉しい話が読めました。

 

細かく感想を述べるときりがないのでこの辺までにしますが、他にも好きな映画や交友関係、そして地元・高知についても書かれていますので、有川さんがお好きな方は是非読んでみてくださいねわーいぴかぴかぴかぴか

 



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有川浩 『アンマーとぼくら』


*あらすじ*
休暇で沖縄に帰ってきたリョウは、親孝行のため「おかあさん」と3日間島内を観光する。一人目の「お母さん」はリョウが子どもの頃に亡くなり、再婚した父も逝ってしまった。観光を続けるうち、リョウは何かがおかしいことに気がつく。かりゆし58の名曲「アンマ―」に着想を得た、書き下ろし感動長編。

*感想*
読み始めてすぐに
「これは人の死が絡む家族小説だな!気を付けろ!私は仕組まれた“お涙頂戴モノ”にはひっかからないからな!!
と思っていたのに… わかっていたのに… 警戒していたのに…

結局大泣きしてしまいました…ポロリポロリ

ダメだ。完全に加齢だわ撃沈。いや、もちろん有川さんの筆力の素晴らしさによって引きだされた涙なんですけどね…。

ストーリーはシンプルに、主人公のリョウが親孝行のために継母と3日間沖縄観光自動車をする。というものなのですが、リョウとお母さんが「親子」になるまでに乗り越えてきた試練と葛藤が詳しく描かれていて、感情移入しやすかったです。ちょっとファンタジーな展開があるので、その辺りは「んん??」って思ったりもしたのですが、その辺りに細かいツッコミを入れなければ、なぜリョウは一人っ子なのにタイトルに「ぼくら」と複数形がついているのか?と意味を考えるだけでも泣けるほどの濃いお話で良かったですぴかぴか

少しずつ大人になっていったリョウ。いつまでも子供だったリョウの父親。ずーっと大人だったリョウの母とアンマー。あとリョウを気にかけてくれた金ちゃんとの友情も良かったです。

そうそう、本中で「好きな人の子供を育てるというのは、好きな人の子供時代を見ているようなもの」というニュアンスがあったのですが、うーん…私は自分の子供を決して一度もそんな目で見たことないけどなぁ。。。 確かにDNAのパワーで外見的には似ているところもあるけれど、旦那は旦那、子供は子供、かな。リョウとリョウの父親の様に、親子とはいえ性格までは似ていなかったりしますしね。

血の繋がりはなくても、精神的に本当の親子になれた晴子さんとリョウの姿を読んで、私もとっても親孝行したくなりました!沖縄の描写もとても美しくて情景が目に浮かぶ素晴らしいものだったので、沖縄好きな方にもおすすめです桜♪是非読んでみてくださいね〜るんるん


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有川浩 『キャロリング』


*あらすじ*
大和俊介が務める小規模 子供服メーカー『エンジェル・メーカー』は経営不振のため、12月25日で「クリスマス倒産」することとなった。
エンジェル・メーカーは学童保育もしており、殆どの子供は別の所へと移っていったが、ただ1人田所航平だけは最後の日まで世話になることになっていた。航平の両親は別居しており、航平はキャリアウーマンである母親の圭子と共に年明けには海外に行くことが決まっていたのだ。両親に離婚して欲しくない航平は何とかして両親を仲直りさせるべく、大和の同僚の折原柊子と共に父親の祐二の居る横浜へと向かう。
クリスマスにもたらされるささやかな奇跡の連鎖―。有川浩が贈るハートフル・クリスマス。

*感想*
有川作品は私の中で大好きな作品ラブと(図書館シリーズ、ストーリー・セラー等)と苦手な作品撃沈(三匹のおっさんシリーズ、塩の街等)と分かれるのですが、本書は後者の方でした〜〜汗 ごめんね有川さんポロリ

本書は幼い頃虐待されていた主人公(大和)が、職場で預かっている児童(航平)が抱えている両親の問題を解決すべく手助けすることになるのだが… なぜかヤクザ銃と関わることとなり…
という内容なのですが、全体的にドタバタだし、登場人物全員の口調がラノベ&コミック風で、「なんか若っいなぁ〜」と傍観者的にしか読めませんでした泣き顔

でも多分それは有川さんが悪いわけではなくて、本書が出版された経緯が特殊だったからだと思います。その経緯というのは、『ヒア・カムズ・ザ・サン』でコラボした演劇集団キャラメルボックスで本作を上演するという前提の下での執筆だったそうなのです。なので、キャラクターの言動がオーバーで、ヤクザが絡んできて大げさな展開になってたのかなと納得しましたイケテル

でも親子関係の話についてはとても良いことを書いていてジーンとしましたポロリ
親の一時の感情で子供を追い詰めることを言ってはいけない。子供は真に受けるから―。
離婚問題で揉める夫婦の子供を裁判官にしてはいけない。

などなどね

この物語の舞台は2012年に上演終了しているそうなのですが、今現在NHK BSプレミアムにて『キャロリング〜クリスマスの奇跡〜』のタイトルでドラマ放送しているそうです。(12月23日まで全8回放送予定)

文芸書としては好みではなかったけれど、ドラマとしてならまた違った感想になるかもしれないので観てみようかなと思いますわーい


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有川浩 『明日の子供たち』


*あらすじ*
児童養護施設に転職した元営業マンの三田村慎平が、愛想はないが涙もろい三年目の和泉和恵や、理論派の熱血ベテラン猪俣吉行、“問題のない子供"谷村奏子、大人より大人びている17歳の平田久志に囲まれて施設職員として成長していくドラマティック長篇。

*感想*
児童養護施設の現実を、重すぎなく分かり易い有川節で伝えている秀作でしたおてんき

本書は、90人の子供たちが暮す「あしたの家」に新米施設職員の三田村新平が初出勤してくるところから始まります。この新米慎平が、施設について全く知らない読者の目となり耳となり施設に関するトラブルを見つめていってくれるので、施設がどういうところなのか?どいういう方針で運営しているのか?そして子供たちはどういう気持ちなのか?がとても分かり易く伝わってきました楽しい(もちろん施設によって運営方針も違うし、子供たちも十人十色の価値観があるでしょうがね)

本書は泣けます悲しい でもね、その「泣ける」は決して子供たちが「かわいそうな子」たちだからとか、子供たちへの虐待シーンがエグからではないんですよ!!この辺りがさすが有川さんだなと思ったのですが、人と人との再会がドラマティックなのと、人がちょっとした一言で相手の人生を揺り動かすことになる影響力にと、人間の心の繊細な部分に踏み込んだ感動だったんです。だから「かわいそうな話」が苦手な人も安心してこの本を読んでくださいわーい

じつは私も友人に一人施設出身者の子がいるんです。大人になってからお友達になった子なのだけれど、彼女は奏子と同じことを言っていました「施設に入れて幸せだった」と。
だから奏子がこのセリフを言った時に「この本は本当に施設で暮す子、そして施設をとりまく社会状況を忠実に書いているんだな」と思いました。
できたら、本当に誰かが有川さんに「施設を舞台にした小説を書いてください」とお手紙を書いたのかどうかも知りたいところですが、本書のメインテーマはそこではないのでその真相は明かされることがないのかな?

明日の子供たちの将来を少しでも明るくするために、施設出身の子供たちも親元で生活してた子たちと同じ様に不便のない将来を作るために、是非本書読んでみてくださいぴかぴか


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有川浩 『旅猫リポート』


*あらすじ*
秘密を抱いた青年と一匹の相棒は“最後の旅”にでた

現代最強のストーリーテラーによる、青年と猫のロードノベル。あたたかな光溢れるラストまでどのページにも忘れ難い風景が広がる傑作です!

*感想*
有川さんの『Story Seller』以来の号泣作品でした悲しい
ラスト30ページはもう涙も鼻水も止まりませんよ悲しい 皆さん絶対に本書は自宅で、しかも一人きりで読んでくださいね!!

猫好き青年(サトル)と元野良猫(ナナ)のロードノベルです自動車。その旅の目的は、ナナの新しい飼い主を探すため―。ナナを家族として愛するサトルが何故ナナを手放さないとならなくなったのか。。。 そして過去の友人たちの自宅を訪れる度に、少しずつ明らかになるサトルの過去とはどんなものだったのか。。。
とても魅力的なストーリー展開で、また人間たちの会話に細かくツッコミを入れるナナの思考が面白くって、グイグイ引き込まれました。

そしてクライマックスは、先ほども書きましたが、もう涙が溢れ出てしまいます。でもそれはただ「悲しい」だけではなくて、どこか「温かい」ものでした。ナナの元野良猫らしい逞しさと、サトルに飼われた飼い猫としての忠誠心とが絶妙なバランスで描かれたラストだったからでしょうか。

本書は動物を飼っている人や、猫好きな人には絶対に面白い作品だと思います。そして、もしかしたら「ペットロス」になってしまっている方にもとても良い作品かもしれませんよつばのクローバー。今、家族の一員だったペットを亡くして悲しい思いをしている方、是非このレポートを締めくくる最後のナナの言葉を読んでください。きっと天国に行ったペットちゃんたちも地平線の向こうで待っててくれるはずですからぴかぴか


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有川浩 『空飛ぶ広報室』

*あらすじ*
不慮の事故でP免になった戦闘機パイロット空井大祐29歳が転勤した先は防衛省航空自衛隊航空幕僚監部広報室。待ち受けるのは、ミーハー室長の鷺坂(またの名を詐欺師鷺坂)をはじめ、尻を掻く紅一点のべらんめえ美人・柚木や、鷺坂ファンクラブ1号で「風紀委員by柚木」の槙博己、鷺坂ファンクラブ2号の気儘なオレ様・片山、ベテラン広報官で空井の指導役・比嘉など、ひと癖もふた癖もある先輩たちだった……。有川浩、渾身のドラマティック長篇小説。

*感想*
有川さんの得意分野、自衛隊モノでした。しかし今回舞台となるのは裏方ともいえる『広報室』。そして彼らの仕事は、自衛隊を世間の皆様に理解してもらうこと―。

「自衛隊・自衛官に対して世間は友好的ではない」ということが本書のベースに敷かれて、今まで全くという程に自衛隊に興味を抱いたことがなかった私は、耳と胸が痛くなる場面が多々ありました冷や汗(戦闘機の役割についてとかね…)しかし本書のおかげで自衛隊を少しは理解できたし(専守防衛ね!)、そして何よりも身近に感じられるようになりましたグッド

自衛隊について理解する切っ掛けが今までなかった人には、本書は良い入門書になるかと思います。そして、既に理解している人にも、広報室で繰り広げられる人間模様や、広報としての仕事をエンタメとして楽しめることでしょう。とくにブルーインパルスに関する熱い記述は、誰もが一度は実物を見てみたくなることでしょうぴかぴか

そして巻末には「あの日の松島」という東日本大震災の模様も描かれ、自衛隊・自衛官たちの奮闘ぶりと苦悩が重く伝わってきました。しかしそれはただ自衛官をヒーローとして描くだけでなく、マスメディアに足りないものを指摘し、そして民間人にどう自衛隊が理解されるべきかを述べていて、多くの事を考えさせられました。
本書は当初2011年夏に発売される予定だったそうです…。約1年発売を延期し、「あの日の松島」を追加した意味はとても深いものでした。自衛隊に興味がない人ほど、是非とも本書を読んでみてくださいぴかぴか


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有川浩 『三匹のおっさん ふたたび』

*あらすじ*
剣道の達人・キヨ、柔道の達人・シゲ、機械をいじらせたら右に出る者なしのノリ。
「還暦ぐらいでジジイの箱に蹴り込まれてたまるか!」と、ご近所の悪を斬るあの三人が帰ってきた! 書店万引き、不法投棄、お祭りの資金繰りなど、日本中に転がっている、身近だからこそ厄介な問題に、今回も三匹が立ち上がります。ノリのお見合い話や、息子世代の活躍、キヨの孫・祐希とノリの娘・早苗の初々しいラブ要素も見逃せません。

*感想*
今回は愉快痛快を通り超えて、息苦しく胸が痛い内容でした冷や汗

前回に引き続き、三匹のおっさんが町で起こる事件を解決してゆくのですが、今回は性質の悪い人間が多々登場してきたので、読んでいて本当にイライラしました爆弾 子供を目の前に家庭ゴミを施設内ゴミ箱に捨てようとする母親。金持ちの地主の敷地にならかまわないだろうとゴミを不法投棄する老人。借りたお金を返済しようとしない主婦。グループで組織的万引きをする若者。信仰の侵害を理由に祭りに非協力的な町内会長。とにかくとにかく腹が立ちまくり、終には悲しくすらなっちゃったよがく〜

各話、それなりに展望のある結末にはなっているけれど、悪意ある人間の濃度が濃すぎてあまり良い読後感は得られませんでした。「正直者が馬鹿をみる世の中」に日々憤っている方には本書はお勧めできない作品かもしれないです汗

「いっそ不法に目をつむってしまった方が楽なのに、それを選んだ時点で自分の負け」だと作中で誰かも言っていたけれど、それならば私はどうしたら良いのだろう。。。 せめて自身と私の家族だけはこの様なモラルの低い人間にならぬ様に、まずは頑張ることにします…


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有川浩 『シアター!2』

*あらすじ*
「2年間で、劇団の収益から300万を返せ。できない場合は劇団を潰せ」―鉄血宰相・春川司が出した厳しい条件に向け、新メンバーで走り出した『シアターフラッグ』。社会的には駄目な人間の集まりだが、協力することで辛うじて乗り切る日々が続いていた。しかし、借金返済のため団結しかけていたメンバーにまさかの亀裂が! それぞれの悩みを発端として数々の問題が勃発。旧メンバーとの確執も加わり、新たな危機に直面する。そんな中、主宰・春川巧にも問題が…。どうなる『シアターフラッグ』!?書き下ろし。

*感想*
帰ってきましたシアターフラッグ桜戻ってきました演劇バカ達るんるん 『2』というタイトルがついているだけあって、内容も登場人物も前作『シアター!』の続きですラッキー 万が一前作を読んでない方がいらっしゃいましたら、必ず『シアター!』の方から読んでくださいねイヒヒ

今回は各劇団メンバーがそれぞれ主役となる短編が合わさった、オムニバス的な一冊でした。もちろん最終目標は「300万円返済」だけれどね財布。 まぁそれにしても今回は随所で『恋愛模様』が出てきましたね〜。有川さんといえばラブコメ・ベタ甘が代表的な作風で、私もその作風が大好きですよ。しかし今回ばかりは「ラブコメはそんなに必要ではないのでは…あせあせ」と冷めた目線で読んでいました。男女数人が集まれば必ず恋愛も発生するとは思うのですが、演劇バカを描いた本書ならば、もっと演劇に徹した内容を読みたかったです。それに皆さんの恋愛模様が爽やかすぎて、少し非現実的だったかな。恋愛が絡むと、人はもっと醜くなったりドロドロしちゃったりすると私は思うからさ…。

『シアター!3』に続く様なので、次回は恋愛色薄めで、劇団の将来に向けての話を重点的に是非とも描いてほしいですね。
あぁ。。。でも肝心な「司&千歳」についてが全然描かれていないから、『3』ではそこが濃く描かれるのだろうな〜。私はもっと演劇制作の裏側を読みたいのにな…。

本書を読むと、シアターフラッグの皆がもっと愛しく感じられるようになるので、是非『シアター!』を読んだことある方は、本書も読んでくださいね〜ぴかぴか


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有川浩 『ヒア・カムズ・ザ・サン』

*あらすじ*
『真也は30歳。出版社で編集の仕事をしている。彼は幼い頃から、品物や場所に残された、人間の記憶が見えた。強い記憶は鮮やかに。何年経っても、鮮やかに。ある日、真也は会社の同僚のカオルとともに成田空港へ行く。カオルの父が、アメリカから20年ぶりに帰国したのだ。父は、ハリウッドで映画の仕事をしていると言う。しかし、真也の目には、全く違う景色が見えた…。』

わずか7行のあらすじから誕生した二つの小説。大切な人への想いが、時間と距離を超え、人と人とを繋げていく。有川浩meets演劇集団キャラメルボックス。小説×演劇の全く新しいクロスオーバーから生まれた物語の光。

*感想*
演劇集団キャラメルボックスの公演パンフレットに書かれた7行のあらすじを元に、脚本家が舞台版の話を、そして有川浩が小説版を執筆する!という面白い企画から出来上がった本です。
本書には2話収録されていて、「ヒア・カムズ・ザ・サン」は有川浩の完全オリジナル、「ヒア・カムズ・ザ・サン Parallel」は上演された舞台に得て執筆されたものとのこと。

両話それぞれ良かったのですが、私は有川浩のオリジナル版(Parallelではない方)がタッチの差で気に入りました 出版社の編集部が舞台になっていることから、作家と編集者の気質や資質、そして関係性が書かれていたからです。やはり読書をこよなく愛する者としては、作家と編集者って憧れの職業なんですよね そして出来ることなら、私自身も“作り手側”になりたい!という願望もありますし。。。しかし私には作家に絶対必須の『何か』が足りない…と常日頃思っていました。そしてその『何か』が、この「ヒア・カムズ・ザ・サン」を読んでやっと具体的に分かったんです

それは…
『作家という人種は、感情の量が普通の人より圧倒的に多く強い。』
というものでした。。

語彙力・文章力が無いのは、このブログを書く度に痛感していたのですが、そう、私は感情の振り幅が少ないんですよね。多分人並みか、それ以下だと思います。長年「感情を一定に保つことが美徳」として生活してきた結果でしょう。

っと… なんだか私事の内容が長くなってしまいましたね すみません もっと読書感想を書きましょうね。

本書の読ませどころは「同僚カオルの父の秘密」だと思うのですが、その内容は両話共に切なくてジ〜ンときました。そこに真也の特殊能力がバランス良く絡み合っても、ファンタジーになりすぎてなくてとても良かったです。また、編集長をはじめとする脇役メンバーのキャラも立っていて、さすが“自称キャラ読みしかできない”の有川さんらしい書き方でした

本書は本書で話が完結しているのですが、欲を言えば舞台で上演された内容が非常に気になります…。7行のあらすじから、そしてParallelの人物配置で演劇集団キャラメルボックスはどの様な劇を上演したのかしら

 


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有川浩 『シアター!』

*あらすじ*
小劇団「シアターフラッグ」―ファンも多いが、解散の危機が迫っていた…そう、お金がないのだ!!その負債額なんと300万円!悩んだ主宰の春川巧は兄の司に泣きつく。司は巧にお金を貸す代わりに「2年間で劇団の収益からこの300万を返せ。できない場合は劇団を潰せ」と厳しい条件を出した。新星プロ声優・羽田千歳が加わり一癖も二癖もある劇団員は十名に。そして鉄血宰相・春川司も迎え入れ、新たな「シアターフラッグ」は旗揚げされるのだが…。

*感想*
今回は有川さんお得意の『ベタ甘』が全然なかったよぉ〜〜
残念〜〜 いや、残念を通り越してショック〜〜

「小劇団の再建」がメインストーリーになる本書。一般人が知る機会がなかなか無いであろう、舞台制作の過程や、演劇の魅力がわかりやすく描かれていて、とても興味深く面白かったのです。今まで一度も舞台演劇を見たことがない私ですが、是非とも何か見に行きたい と読後に強く思いました。そういう意味では、舞台演劇初心者の「入門書」として、本書を楽しむのも良いかもしれないですね

とにかく今回は“演劇”がメインだったために、人間関係ドラマ(ベタ甘含め)が少なかったです。翼→→牧子 牧子→→巧 司=??=千歳など、ポロポロ恋愛模様も組み込まれていたのですが、どれも不完全燃焼というか… 今回のメインストーリーである「劇団再建」には、直接関係ないので、その辺の人物相関は曖昧に終わってしまい残念だったわ。。。 残念だったけれど、メインの舞台上演の様子や、舞台の経理収支はバッチリと描かれていたから、これはこれで良い内容の本だったのでしょうね。
人間ドラマについては、現時点で既に「シアター!2」が刊行されているので、「2」に期待することにします

最後に、「羽田千歳」って名前のセンス、すっごく好きですよ





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